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京都大学 1988年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第3問

だ円x2a2+y2b2=1上の点Pにおける接線lと,
原点Oを通りlと直交する直線lとの交点をQとする.
θ=POQとするとき,cosθの最小値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式三角関数 パラメータ処理、接線・法線不等式評価

方針

楕円上の点を P=(acost,bsint) とおく。接線の法線方向が OQ の方向であることを使い、内積から cosθ を表す。分子は楕円の式により1となる。分母の平方を 1+cos2tsin2t(a/bb/a)2 に整理し、cos2tsin2t1/4 から最大化する。

解答

楕円の半径に当たる a,b は正とする。楕円上の点をP=(acost,bsint)とおく。P における接線はxcosta+ysintb=1であり、その法線ベクトルはn=(costa,sintb)である。直線 OQ は接線に垂直なので、OQn と同じ向きである。またOPn=cos2t+sin2t=1>0だからcosθ=1a2cos2t+b2sin2tcos2ta2+sin2tb2である。

分母の平方を整理すると(a2cos2t+b2sin2t)(cos2ta2+sin2tb2)=1+cos2tsin2t(abba)2となる。ここで0cos2tsin2t14であり、上端は cos2t=sin2t=1/2 のとき実現する。したがって cosθ の最小値は11+14(abba)2=2aba2+b2である。

別解

解法2:正接の最大化

方針

同じ点表示を用いるが、余弦を直接計算せず、OP と法線ベクトルのなす角の正接を調べる。内積は1、平面ベクトルの成分から得る面積は (a/bb/a)sintcost なので、tanθ の最大値が直ちに分かる。角は鋭角または0だから、正接最大が余弦最小に対応する。

解答

P=(acost,bsint) とし、接線の法線方向をn=(costa,sintb)とする。直線 OQn の方向である。

OPn の内積はOPn=1である。一方、この2ベクトルが作る平行四辺形の面積は、成分を使ってacostsintbbsintcosta=abbasintcostである。したがって、内積が正であることに注意するとtanθ=abbasintcostとなる。sintcost12だからtanθa2b22abであり、等号は sin2t=cos2t=1/2 のとき実現する。0θ<π/2 では正接が大きいほど余弦は小さいのでmincosθ=11+(a2b22ab)2=2aba2+b2である。

総評

難度6、計算量5で、目安は20分。交点 Q の座標を求める必要はなく、OQ が接線の法線方向であることだけを使うのが核心である。内積の分子が楕円の式から1になるため、解法1では分母、解法2では正接だけを最大化すればよい。等号条件は cos2t=sin2t=1/2a=b の円なら最小値が1となることも確認になる。法線ベクトルの成分で a,b を逆にしないことが典型的な注意点である。

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出典: 京都大学 1988年度 後期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。