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京都大学 1988年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

三角形ABCにおいて,辺ABBCCAをそれぞれ2:1に内分する点をA1B1C1とし,
また線分A1B1B1C1C1A1をそれぞれ2:1に内分する点をA2B2C2とする.
このとき,三角形A2B2C2は三角形ABCに相似であることを示せ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安15

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算図形的解釈、計算整理

方針

各頂点の位置ベクトルを置き、2:1内分を問題文の向きどおり2回計算する。A2,B2,C2 を元の3頂点の一次結合で表した後、3本の辺ベクトルを引き算する。それぞれが元の対応辺と平行で、長さが一律に 1/3 倍になることを示して相似を結論する。

解答

頂点 A,B,C の位置ベクトルを a,b,c とする。問題文の「2:1に内分」は、たとえば A1A から B2/3 進んだ点であることを意味する。したがってOA1=a+2b3,OB1=b+2c3,OC1=c+2a3である。

もう一度同じ比で内分するとOA2=OA1+2OB13=a+4b+4c9,OB2=4a+b+4c9,OC2=4a+4b+c9となる。よってA2B2=ab3=13AB,B2C2=13BC,C2A2=13CAである。したがって3組の対応辺はそれぞれ平行で、長さの比はいずれも 1:3 である。ゆえにA2B2C2ABCであり、相似比は 1:3 である。

別解

解法2:重心中心の相似変換

方針

2回の内分後の各点を求めるところまでは同じだが、辺を3本計算せず、三角形 ABC の重心 G からの位置を調べる。各 GA2 が対応する GA1/3 倍になることを示せば、中心 G、比 1/3 の相似変換で3頂点が同時に移るため、相似が一度に従う。

解答

三角形 ABC の重心を G とする。原点を任意に取り、A,B,C の位置ベクトルを a,b,c とすればOG=a+b+c3である。

内分点の公式を2回使うとOA2=a+4b+4c9である。したがってGA2=OA2OG=2a+b+c9=13(aa+b+c3)=13GAとなる。文字を循環させればGB2=13GB,GC2=13GCも成り立つ。

よって A2,B2,C2 は、それぞれ A,B,C を中心 G、相似比 1/3 で移した点である。負号は G の反対側へ移ることを表し、長さはすべて 1/3 倍になる。したがってA2B2C2ABCである。

総評

難度4、計算量3で、目安は15分。採点の中心は内分の向きを正しく式にすることと、相似を「辺の長さが同じ比」だけで済ませず、対応辺の平行または共通の相似変換まで示すことである。A1=(A+2B)/3 の係数を逆にすると以後すべてが崩れる。解法1は機械的で安全、解法2は重心 G を中心とする比 1/3 の変換を見抜けば3辺の計算をまとめられる。

冊子PDFで見る京大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 京都大学 1988年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。