方針
(1) 合成式を直接展開せず、 に2次関数の差の因数分解を使う。(2) のうち固定点でない方は、因数分解で現れる第2因子の根である。この2次方程式の実根条件を調べ、判別式が0の境界では根が固定点へ重なることまで確認して、領域の境界を含めるかを決める。
解答
(1)
任意の実数 に対してである。ここで とするととなる。したがって は で割り切れる。
(2)
(1) より、 かつ であるためにはを満たす実数 が存在すればよい。第1式はである。この2次方程式の判別式はである。
なら相異なる2実根をもつ。もしその根が も満たすなら、2式の差から となる。しかしこれは上の2次式の軸上の点なので、根になれるのは のときだけである。よって なら2根はいずれも固定点ではない。
のときの重根は であり、2式の差も0になるから である。したがって境界は除く。 では実根がない。
以上より必要十分条件はである。すなわち、 平面で次の破線の放物線より下側、境界を含まない領域である。
別解
解法2:2周期点の2点組
方針
条件を満たす点 に対して とおくと、、、 である。2式を引いて を得た後、 が同じ2次方程式の相異なる2根になることを示す。相異なる2実根の条件がそのまま求める領域になるので、固定点との重なりを別に処理せずに済む。
解答
(1)
に差の公式を用いるとである。両辺に を加えればとなり、割り切れることが分かる。
(2)
かつ とし、 とおく。このときである。最初の2式を引くとである。 だから、両辺を で割ってを得る。したがって である。これを に代入するととなる。 についても同じ式が成り立つので、 はこの2次方程式の相異なる2実根である。
逆に、この2次方程式が相異なる2実根 をもてば、解と係数の関係から である。よってとなり、 かつ が成立する。
したがって必要十分条件は、上の2次方程式の判別式が正であること、すなわちである。整理すると、求める領域はであり、境界は含まない。
総評
難度6、計算量5で、目安は25分。得点の中心は、4次式を展開せず をはさんで因数を作ることと、判別式が0の境界では2周期点が固定点へ重なることの確認である。図示では放物線の頂点 、下側、境界を含まないことをそろえて書きたい。解法2のように と を2点組として見ると、相異なる2実根という条件に直結する。展開計算だけで境界の扱いを曖昧にするのが典型的な失点である。