方針
一次変換で が に移るので、正方形 のすべての点について2つの成分の絶対値が 以下になる条件を調べればよい。十分性は三角不等式で直ちに出る。必要性では、 と をそれぞれ , の符号に合わせた頂点に取ることで、 の最大値が になることを示す。第2成分も同じ形で処理し、2条件を合わせて必要十分条件にする。
解答
行列で表される一次変換を と書く。正方形 は を満たす点全体である。したがって が の部分集合であることは、すべての に対して が成り立つことと同値である。
まず第1成分を考える。, ならば である。よって ならば、すべての で となる。
逆に、すべての で が成り立つとする。 のときは 、 のときは と取る。同様に、 のときは 、 のときは と取る。この点は に属し、 となる。したがって でなければならない。これで第1成分に関する必要十分条件は である。
同じ議論を第2成分 に適用すると、すべての で となるための必要十分条件は である。
以上より、 であるための必要十分条件は である。
別解。 の最大値は、4つの頂点 を調べればよい。実際、 は と の大きい方であり、それぞれの一次式は正方形の頂点で最大になる。4頂点での値から最大値は である。同様に の最大値は であるから、同じ条件が得られる。
総評
正方形上の一次式の最大値を使う証明問題で、12分程度が目安である。十分性は三角不等式だけでよいが、必要性では「符号を合わせた頂点」を実際に選び、最大値 を達成することを書く必要がある。第1成分と第2成分は独立に判定できるため、片方だけを詳しく示し、もう片方も同じ構造で結論を出すと答案が整理される。 や のときも頂点の選び方が破綻しないようにしておくと安全である。