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京都大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

関数y=x3axのグラフ上の点Pにおける接線TPがこのグラフと再び交わる点をQとする.
ただし,TPがこのグラフと共有する点がP以外にないときはQ=Pと定める.

(1) Px座標をcとして,Qの座標を求めよ.

(2)Qにおけるこのグラフへの接線がTPと直交するようなPは何個あるか.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

微分方程式・不等式 接線・法線判別式、場合分け

方針

Px 座標を c とし、接線と三次曲線の共有点を方程式で求める。接点では重解になるため、f(x)f(c)f(c)(xc)(xc)2 を因数にもつことを利用して、もう1つの交点 Q を得る。直交条件は接線の傾きの積が 1 であることなので、P での傾き 3c2aQ での傾き 12c2a を掛ける。最後は t=c20 とおき、2次方程式の非負解の個数から c の個数へ戻す。

解答

(1) f(x)=x3ax とおく。Px 座標を c とすると P=(c,c3ac) であり、P における接線 TPy=f(c)+f(c)(xc) である。ここで f(x)=3x2a だから、曲線と接線の共有点の x 座標は f(x)f(c)f(c)(xc)=0 を満たす。

左辺を計算するとf(x)f(c)f(c)(xc)=x3ax(c3ac)(3c2a)(xc)=x33c2x+2c3=(xc)2(x+2c)である。したがって、接点 x=c のほかに現れる交点の x 座標は x=2c である。c=0 のときはこの値も c と一致し、問題の定義どおり Q=P である。

よって Q=(2c,f(2c))=(2c,8c3+2ac) である。

(2) TP の傾きは f(c)=3c2a である。また、Qx 座標は 2c だから、Q における接線の傾きは f(2c)=12c2a である。2本の接線が直交する条件は、傾きの積が 1 であることなので (3c2a)(12c2a)=1 である。 t=c2(t0) とおくと、これは (3ta)(12ta)=1 すなわち 36t215at+a2+1=0 となる。この2次方程式の判別式は Δ=(15a)2436(a2+1)=81a2144 である。

まず a0 のとき、t0 に対して 36t215at+a2+1>0 であるから解はない。次に 0<a<4/3 のときは Δ<0 なので実数解はない。したがって a<4/3 では条件を満たす t はない。 a=4/3 のときは Δ=0 で、重解は t=15a72=518 である。これは正であるから、c=±5/18 の2通りが得られる。 a>4/3 のときは Δ>0 である。また2つの解の和と積は 15a36>0,a2+136>0 であるから、2つの t の解はいずれも正である。各正の t に対して c=±t の2通りがあるので、c は合計4通りである。 Pc によって一意に決まる。したがって求める個数は{0(a<4/3),2(a=4/3),4(a>4/3)である。

総評

三次曲線の接線と再交点を扱う問題で、22分程度が目安である。(1)では接点 x=c が重解になるため、共有点方程式が (xc)2(x+2c) と因数分解されることを明確に書くとよい。(2)では Qx 座標が 2c であるため、2本目の接線の傾きが 12c2a になる。最後の個数判定では、t=c20 の条件を忘れると、特に a<0 の範囲で誤った数え方になりやすい。

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出典: 京都大学 1989年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。