方針
各段階の二等辺三角形で、頂角は前段階の半分になる。辺 AnBn の中点は頂角の二等分線上にあり、OBn+1=OAncos(θn/2) となるので、an+1=ancos(θ/2n) が得られる。ただし積をそのまま扱うより、倍角公式から ansin(θ/2n−1)=sinθ/2n−1 を導く方が、(1)も極限も自然に処理できる。
解答
三角形 OAnBn の頂角を θn=∠BnOAn とする。OAn=OBn であるから、辺 AnBn の中点は、頂点 O から見た角の二等分線上にある。したがって作り方より θn+1=2θn であり、θ1=θ だから θn=2n−1θ である。
また、Bn+1 は辺 AnBn の中点である。二等辺三角形の頂点から底辺の中点までの長さは OBn+1=OAncos2θn である。さらに OAn+1=OBn+1 となるように An+1 を取るので an+1=ancos2θn=ancos2nθ である。
(1) a1=1 よりa2=cos2θ,a3=cos2θcos4θである。一方、倍角公式を2回用いるとsinθ=2sin2θcos2θ=4sin4θcos4θcos2θである。したがってa3sin4θ=cos2θcos4θsin4θ=4sinθである。
(2)
上の漸化式と倍角公式から、次の形を作る。n≧1 に対して ansin2n−1θ=2n−1sinθ が成り立つことを示す。n=1 では a1=1 なので正しい。これが n で成り立つとすると、an+1sin2nθ=ancos2nθsin2nθ=21ansin2n−1θ=2nsinθである。よって帰納的に成り立つ。
したがって an=2n−1sin(θ/2n−1)sinθ である。ここで un=2n−1θ とおくと、n→∞ のとき un→0 であり、an=θsinθ⋅sinunun である。limu→0sinu/u=1 より n→∞liman=θsinθ である。
総評
図形的な漸化式を三角関数の倍角公式で処理する問題で、22分程度が目安である。まず、底辺の中点が頂角の二等分線上にあることから、角が毎回半分になることを確認するのが出発点である。長さは余弦の積になるが、積のまま押すより ansin(θ/2n−1) を作ると、(1)の値も(2)の極限も同じ仕組みで処理できる。最後の極限では θ は固定で、θ/2n−1 が 0 に近づく点を明記したい。
冊子PDFで見る京大の数列の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1989年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。