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京都大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第5問

単位円x2+y2=1に直線px+qy=1 (p>0,q>0)が接しているとする.
この接線とx軸,y軸とで囲まれた三角形をy軸のまわりに一回転してできる回転体の体積をVとする.

接線をいろいろ変えたときのVの最小値を求めよ.またそのときの接点の座標を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

積分図形と方程式 体積計算微分による最大最小、範囲評価

方針

直線 px+qy=1 が単位円に接する条件は,原点から直線までの距離が1であることから p2+q2=1 となる。三角形の切片は 1p1q なので,y 軸まわりの回転体は底面半径 1p,高さ 1q の円すいとして体積を出せる。あとは V=π3p2q を最小にするため,制約 p2+q2=1 のもとで p2q を最大にする。接点は法線方向から (p,q) である。

解答

直線 px+qy=1 が単位円 x2+y2=1 に接するためには,原点から直線までの距離が1であればよい。原点からこの直線までの距離は 1p2+q2 であるから p2+q2=1 が成り立つ。

この直線は x 軸,y 軸とそれぞれ (1p,0),(0,1q) で交わる。したがって,この三角形を y 軸のまわりに回転してできる立体は,高さ 1q,底面半径 1p の円すいである。よってV=13π(1p)2(1q)=π3p2qである。

したがって V を最小にするには,p2q を最大にすればよい。u=p2 とおくと,0<u<1 であり q=1u だから p2q=u1u である。正の値なので2乗して最大化してよい。 {u1u}2=u2(1u) とおくと ddu{u2(1u)}=2u3u2=u(23u) である。0<u<1 では,u=23 の前で増加し,後で減少するので,最大は u=23 で生じる。したがって p2=23,q2=13 であり,p>0,q>0 より p=23,q=13 である。

このとき p2q=2313=233 だから Vmin=π3233=3π2 である。

接点については,p2+q2=1 のとき点 (p,q) は単位円上にあり pp+qq=1 を満たすので,直線 px+qy=1 との接点である。よって求める接点は (23,13) であり,最小値は 3π2 である。

別解。p2q の最大化は微分を使わずにもできる。 p22+p22+q2=p2+q2=1 であるから,相加平均と相乗平均の関係より(p22p22q2)1/313である。したがって p2q233 であり,等号は p22=q2 のとき,すなわち p2=23q2=13 のときに成り立つ。これにより同じ最小値を得る。

総評

接線条件,円すいの体積,制約つき最大化を順に処理する問題である。目安時間は18分。接線条件を p2+q2=1 とできる理由,回転体が円すいになる理由,そして最小化が p2q の最大化に変わる理由を明記したい。接点は切片ではなく,単位法線ベクトル (p,q) そのものである点も間違えやすい。微分でも相加平均・相乗平均でも処理できる。

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出典: 京都大学 1992年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。