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京都大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第6問

θが0から2πまで変化するとき,
P(θ)=(2cosθcos2θ,2sinθsin2θ)の描く曲線を考える。

(1) この曲線の全長Lを求めよ。

(2) この曲線の0θθnの部分の長さが
Lnとなるようにθnを定めるとき,
極限値limnnθnを求めよ。

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

積分三角関数数列 定積分評価極限計算三角比の利用

方針

曲線の長さなので,まずx(θ),y(θ)を微分して速さ(dx/dθ)2+(dy/dθ)2を求める。三角関数を整理すると速さは4sin(θ/2)になり,0θ2πでは非負なのでそのまま積分できる。(2)では0からθnまでの弧長を式にし,L/nと等置してsin(θn/4)=1/nへ変形する。最後はθn0を確認し,sinu/u1を用いる。

解答

(1) x=2cosθcos2θ,y=2sinθsin2θ とおく。微分すると dxdθ=2sinθ+2sin2θ であり,dydθ=2cosθ2cos2θ である。したがって速さの2乗は(dxdθ)2+(dydθ)2=4{(sin2θsinθ)2+(cosθcos2θ)2}=4{22(sin2θsinθ+cos2θcosθ)}=4(22cosθ)=88cosθ=16sin2θ2である。0θ2πではsin(θ/2)0だから,速さは 4sinθ2 である。

よって曲線の全長は L=02π4sinθ2dθ である。計算すると L=[8cosθ2]02π=8+8=16 となる。したがって L=16 である。

(2) 0θθnの部分の長さは0θn4sinθ2dθ=[8cosθ2]0θn=8(1cosθn2)である。これがL/n=16/nに等しいので 8(1cosθn2)=16n となり,1cosθn2=2n である。

半角の公式より 1cosθn2=2sin2θn4 であるから 2sin2θn4=2n となる。0θn2πより0θn/4π/2なので,sinθn4=1n である。 nのとき右辺は0へ近づくから,θn/40である。u=θn/4とおくと nθn=4nu=4usinu である。ここでu0のときsinu/u1だから limnnθn=4 である。

よって求める極限値は 4 である。

別解

解法2

方針

座標を複素数 z(θ)=2eiθe2iθ と表し、微分の絶対値から速さを一行で求める。(2)は 1cosu の標準極限を使う。

解答

(1) z(θ)=2eiθe2iθと表すとz(θ)=2ieiθ(1eiθ).したがって速さはz(θ)=21eiθ=4sinθ2(0θ2π).よってL=02π4sinθ2dθ=16.(2)
0 から θn までの長さは0θn4sinθ2dθ=8(1cosθn2).これが 16/n に等しいから1cosθn2=2n.(1)(1)より θn0 である。un=θn/2 とおくとnun2=2un21cosun.limu01cosuu2=12を用いて nun24θn=2un>0 だからlimnnθn=2limnnun2=4.

総評

パラメータ表示された曲線の長さと,始点付近の弧長の極限を扱う問題。難度は標準上位で,目安時間は18分から22分程度。最大の計算ポイントは,速度の2乗を16sin2(θ/2)まで整理し,区間内でsin(θ/2)0であることを確認する点である。(2)では弧長条件を1cos(θn/2)=2/nへ直し,さらにsin(θn/4)=1/nを得る流れが中心である。θn0を述べてからsinu/u1を使うと,極限計算の根拠が明確になる。

実座標微分と複素数表示の両方で速さを確認した。始点近くは弧長が θ2 の定数倍になる。

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出典: 京都大学 1994年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。