方針
両辺を積分して c の三次式 (Hc) に直す。係数 a の符号に応じて (H(-2),H(0),H(2)) の符号を選び、連続性から開区間内の零点を示す。
解答
積分を計算すると∫−22(x+2)f(x)dx=40+332aである。また4∫c2f(x)dx=4{10+4a−c3−ac2−c}である。したがって問題の等式はH(c)=c3+ac2+c−34a=0(1)と同値である。
H は連続であり、H(−2)=38a−10,H(0)=−34a,H(2)=10+38aである。
a>0 なら H(0)<0<H(2) であるから、0<c<2 に (1) の解がある。a<0 なら H(−2)<0<H(0) であるから、−2<c<0 に解がある。a=0 なら c=0 が解である。いずれの場合も −2<c<2 を満たす c が存在する。
別解
解法2
方針
積分等式を a について解き、a を c の連続関数として表す。その関数が (−2/3,2/3) 上で全実数をとることを示す。
解答
積分を整理すると、与式はc3+ac2+c−34a=0と同値である。これを a について解けばa=4−3c23c(c2+1).(1)ϕ(c)=4−3c23c(c2+1)とおく。ϕ は区間−32<c<32で、c=±2/3 を除き連続である。さらにϕ(0)=0,c→(2/3)−limϕ(c)=+∞,c→(−2/3)+limϕ(c)=−∞.したがって中間値の考えにより、任意の a>0 に対して
0<c<2/3 に ϕ(c)=a となる点があり、
任意の a<0 に対して −2/3<c<0 にそのような点がある。
a=0 なら c=0 とすればよい。−32<c<32は (−2,2) に含まれるので、どの実数 a に対しても
−2<c<2 を満たす解 c が存在する。
総評
定積分を存在証明に接続する問題で、目安は12分。三次式を解く必要はなく、a の符号で評価点を選んで中間値の考えを使うのが要点である。 式の導出だけでなく、仮定を使う箇所と端点・等号の確認まで明記できれば、部分点を失いにくい。
三次式の符号判定と a=ϕ(c) の全射性の2経路で存在を確認した。解を具体的に求める必要はない。
冊子PDFで見る京大の積分の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 1994年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。