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京都大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第1問

自然数nに対して,xnx2+ax+bで割った余りをrnx+snとする.
次の2条件(イ),(ロ)を考える.

(イ) x2+ax+b=(xα)(xβ)α>β>0と表せる.

(ロ) すべての自然数nに対してrn<rn+1が成り立つ.

(1) (イ),(ロ)がみたされるとき,すべての自然数nに対して
β1<(αβ)n(α1)が成り立つことを示せ.

(2) 実数abがどのような範囲にあるとき(イ),(ロ)がみたされるか.
必要十分条件を求め,点(a,b)の存在する範囲を図示せよ.

難易度8/ 10計算量7/ 10目安30

数列方程式・不等式図形と方程式 解と係数の関係、必要十分条件、場合分け、範囲評価

方針

2根へ余り式を代入してrnを明示し、単調条件を根の不等式へ翻訳する。全nでの成立条件を根の1との大小で分類してから係数平面へ戻す。

解答

α,βを余り式へ代入するとrnα+sn=αn,rnβ+sn=βn,従ってrn=αnβnαβ.(1)
rn+1>rnαn(α1)>βn(β1)と同値である。βn>0で割ればβ1<(αβ)n(α1).(2)
α>β>0のもとで上の不等式がすべてのnで成り立つ条件を調べる。α1なら、β1では左辺が0以下・右辺が0以上、β>1ではα/β>1かつα1>β1なので常に成り立つ。逆にα<1なら0<β<α<1であり、条件は(α/β)n(1α)<1βとなるが、左辺はnで発散するので不可能である。従って根での必要十分条件はα>β>0,α1.解と係数の関係からa=(α+β)<0,b=αβ>0、判別式a24b>0である。大きい根(a+a24b)/21を整理すると、a2では自動的に成り立ち、2<a<0ではba1となる。正値・判別式も合わせて{a2,0<b<a2/4,2<a<1,0<ba1.これが求める範囲である。第1領域は放物線b=a2/4の下側で放物線を含まず、第2領域は直線b=a1以下で直線を含む。

(a,b) の存在範囲

別解

解法2

方針

rn+1rn を根 α,β で直接表す。
全自然数 n で正となるかを α<1
α1 に分け、最後に大きい根の公式を係数条件へ直す。

解答

(1)

余りを2根へ代入するとrn=αnβnαβ.したがってrn+1rn=αn(α1)βn(β1)αβ.αβ>0 だから、増加条件はβ1<(αβ)n(α1)と同値であり、(1)を得る。

(2)

α1 なら、β1 の場合は左辺が0以下、
右辺が0以上である。β>1 の場合も(αβ)n>1,α1>β1だから常に成立する。

逆に α<1 なら 0<β<α<1 であり、条件は(αβ)n(1α)<1βとなる。しかし α/β>1 なので左辺は
n とともに限りなく大きくなり、全 n では成立しない。
よって根に関する必要十分条件はα>β>0,α1.解と係数の関係からa<0,b>0,a24b>0.大きい根α=a+a24b2が1以上という条件を加える。a2 なら自動的に成立する。
2<a<0 では両辺を安全に平方できa24b(a+2)2すなわち ba1 となる。b>0 も合わせると{a2,0<b<a24,2<a<1,0<ba1.放物線境界は含まず、直線境界は含む。

総評

難度8、計算量7。余りの係数を根の冪差として表すことで、無限個の単調条件をα1の一条件へ集約した。係数平面へ戻す際はa=2を境に平方可能性が変わるため、境界の包含も分けて確認した。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 京都大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験 後期 文系第1問・理系第1問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。