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京都大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験理系(後期)数学 第2問

Oを中心とする円周上に相異なる3点A0B0C0が時計回りの順に置かれている.
自然数nに対し,点AnBnCnを次の規則で定めていく.

(イ) Anは弧An1Bn1を2等分する点である.
(ここで弧An1Bn1は他の点Cn1を含まないほうを考える.以下においても同様である.)

(ロ) Bnは弧Bn1Cn1を2等分する点である.

(ハ) Cnは弧Cn1An1を2等分する点である.

AnOBnの大きさをαnとする.
ただし,AnOBnは点Cnを含まないほうの弧AnBnの中心角を表す.

(1) すべての自然数nに対して4αn+12αn+αn1=2πであることを示せ.

(2) すべての自然数nに対して
αn+2=34π18αn1であることを示せ.

(3) α3nα0で表せ.

難易度7/ 10計算量5/ 10目安25

数列図形と方程式 漸化式の変形対称性の利用、帰納的定義の利用

方針

3本の弧の中心角を置き、次段階の弧が隣り合う2弧の半分ずつからなることを使う。得た漸化式を3段ごとの一次漸化式へ変える。

解答

AnBn,BnCn,CnAnの中心角をそれぞれαn,βn,γnとするとαn+βn+γn=2π,αn+1=αn+βn2.(1)βn1=2αnαn1であり、またβn=βn1+γn12=2παn12.従って2αn+1=αn+παn12,すなわち4αn+12αn+αn1=2π.(2)
(1)を一つずらしてαn+2=π2+αn+12αn4.ここへαn+1=π/2+αn/2αn1/4を代入するとαn+2=3π4αn18.(3)
un=α3nとおけば(2)よりun+1=3π4un8.この漸化式の定常値は2π/3なのでun2π3=18(un12π3).従ってα3n=2π3+(18)n(α02π3).3つの弧を同時に二等分する更新

別解

解法2

方針

3つの中心角をベクトルにまとめる。更新は一定の平均行列で表せるため、
その3乗の第1行から3段ごとの漸化式を直接得る。

解答

AnBn,BnCn,CnAn の中心角を
αn,βn,γn とする。常にαn+βn+γn=2π.中点への移動から(αn+1βn+1γn+1)=12(110011101)(αnβnγn).(1)

第1式からβn1=2αnαn1 である。またβn=βn1+γn12=2παn12.これを 2αn+1=αn+βn へ代入して4αn+12αn+αn1=2π.(2)

上の整数行列を N とすると、直接計算により N3 の第1行は(2,3,3)である。したがってαn+3=2αn+3βn+3γn8=3π4αn8.nn1 に替えればαn+2=3π4αn18.(3)

un=α3n とおくとun+1=3π4un8.定常値は 2π/3 だからun+12π3=18(un2π3).よってα3n=2π3+(18)n(α02π3).

総評

難度7、計算量5。点の位置ではなく3弧の中心角を状態変数にすると、各更新が隣接2成分の平均になる。(2)で中間項を消去し、3段ごとの定常値2π/3と初期偏差を明示した。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 京都大学 1995年度 後期日程 第2次学力試験 後期 文系第2問・理系第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。