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京都大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

与えられた自然数kに対し,数列{an}
a1=0an=[an1+k3] (n2)によって定める.
ただし実数tに対し[t]tを超えない最大の整数を表す.

(1) k=8およびk=9のとき,数列{an}を求めよ.

(2) すべての自然数nに対し,
次の2つの不等式ank12anan+1が成り立つことを示せ.

(3) an=an+1ならば,n以上のすべての整数mに対しan=amであることを示し,
このときのanの値を求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安18

数列整数 帰納的定義の利用、不等式評価、場合分け

方針

整数部分の定義を使い,まず an(k1)/2 という上界を帰納法で示す。次にこの上界から an(an+k)/3 を導き,an が整数であることを使って anan+1 を示す。固定した場合は,L=[(L+k)/3] から L(L+k)/3<L+1 を作り,上界 L(k1)/2 と合わせて L=[(k1)/2] に絞る。

解答

(1) k=8 のとき a1=0 であり,a2=[0+83]=2 a3=[2+83]=3 a4=[3+83]=3 である。以後も同じ値が続くので 0,2,3,3,3, である。 k=9 のときはa1=0,a2=[93]=3,a3=[123]=4,a4=[133]=4である。よって 0,3,4,4,4, である。

(2)

まず ank12 を帰納法で示す。a1=0 なので n=1 では成り立つ。an(k1)/2 と仮定すると an+k3(k1)/2+k3=3k16 である。したがって an+1=[an+k3]3k16 である。ここで an+1 は整数である。k が偶数のときも奇数のときも,整数が (3k1)/6 以下であれば (k1)/2 以下である。よって an+1k12 となり,帰納法により上界が示された。

次に単調性を示す。上で示した上界から 2ank1<k である。したがって an<an+k3 である。an は整数であり,an+1(an+k)/3 を超えない最大の整数だから anan+1 である。

以上より,すべての自然数 n に対して ank12,anan+1 が成り立つ。

(3) an=an+1 とする。この共通の値を L とおくと L=[L+k3] である。次の項も同じ計算で an+2=[L+k3]=L となる。これを繰り返せば am=L=an(mn) である。

このときの値 L を求める。整数部分の定義より LL+k3<L+1 である。左側の不等式から Lk2 であり,右側の不等式から L>k32 である。また(2)より Lk12 である。したがって Lk32<Lk12 を満たす整数である。この範囲にある整数はただ1つで,L=[k12] である。

よって an=an+1 となった後はすべて同じ値であり,その値は [k12] である。

別解

解法2

方針

先に候補となる固定値 L=[(k1)/2] を決める。
写像 T(x)=[(x+k)/3] が整数区間 0xL を保ち、
その区間では T(x)x であることを示す。
これで上界と単調性を同時に得て、固定後の値も一意に決める。

解答

L=[k12]とおく。

(1)

k=8 では0,2,3,3,3,,k=9 では0,3,4,4,4,となる。

(2)

0xL を整数とする。2Lk1 だからxx+k3,よって整数部分を取ってもxT(x):=[x+k3].また L(k1)/2 を使うとx+k3L+k3<L+1.したがって T(x)L である。a1=0 から帰納的に0anL,anan+1.特に L(k1)/2 なので問題の2不等式が従う。

(3)

an=an+1 なら同じ入力に同じ写像 T を繰り返すのでam=an(mn).固定値を M とするとMM+k3<M+1,すなわちk32<Mk2.さらに (2) より M(k1)/2 であるからM=[k12]=L.

総評

整数部分で定まる単調な整数列の問題である。難易度は6,計算量は5程度で,想定時間は18分前後。(2)では上界を先に示してから単調性を出す順序が自然である。特に「整数が (3k1)/6 以下なら (k1)/2 以下」という偶奇を含む処理を丁寧に書くとよい。(3)は固定値の不等式 L(L+k)/3<L+1 だけでは候補が広いので,(2)の上界と合わせて一意に決めるのが要点である。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。

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出典: 京都大学 1996年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。