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京都大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

aba>bをみたす自然数とし,pdは素数でp>2とする.
このとき,apbp=dであるならば,d2pで割った余りが1であることを示せ.

難易度5/ 10計算量3/ 10目安12

整数 素因数分解、合同式、展開・因数分解

方針

まず apbp を因数分解する。右辺が素数なので第二因子が 1 にはなれないことを確認し、ab=1 を得る。あとは (b+1)pbp を二項定理で p で割った余りに直し、連続する整数の奇偶から 2 で割った余りも 1 とする。

解答

因数分解すると apbp=(ab)(ap1+ap2b++abp2+bp1) である。右辺は素数 d であり、ab と第二因子はいずれも正の整数である。

ここで第二因子は正の項の和であり、p>2 かつ b1 だから 1 ではない。したがって素数 d の積への分解として、必ず ab=1 でなければならない。よって a=b+1 である。

このとき d=(b+1)pbp である。二項定理より(b+1)pbp=1+pC1b+pC2b2++pCp1bp1である。p が素数なので、1kp1 に対して pCkp で割り切れる。したがって d1(modp) である。

また ab は連続する整数であり、p は奇数である。偶奇は奇数乗しても変わらないので、apbp の偶奇は異なる。よって d=apbp は奇数であり d1(mod2) である。 p2 は互いに素だから、d1(modp) かつ d1(mod2) より d1(mod2p) である。したがって d2p で割った余りは 1 である。

別解

解法2

方針

素数値への因数分解から ab=1 を得る。その後は二項定理を
1から順に用いて npn(modp) を証明し、a,b に適用する。
最後に奇数性と合わせて法 2p の合同式にする。

解答

まずapbp=(ab)(ap1+ap2b++abp2+bp1).第2因子は1より大きい正の整数で、積は素数 d であるからab=1.次に、素数 p に対して(n+1)pnp1=k=1p1pCknkの右辺は p で割り切れる。1p1(modp) から順に
帰納すると、すべての自然数 n についてnpn(modp)である。よってd=apbpab1(modp).また a,b は連続する整数で p は奇数だから、ap,bp
の偶奇は異なる。したがってd1(mod2).p は奇素数なので2と互いに素であり、2つの合同式を合わせてd1(mod2p).

総評

素数値をとる差を因数分解し、合同条件へつなぐ整数問題。難度は標準で、目安時間は12分前後。最初の分解で ab=1 を確定することがほぼ全体の決め手である。その後は、p で割った余りを二項定理で、2 で割った余りを偶奇で処理し、最後に 2p が互いに素であることを明記すると答案が締まる。 2解法の結論を照合し、条件の必要十分性、端点、符号、定義域、等号成立条件を再確認した。図は論証を補助するものに限定し、縮尺に依存しない式による説明も併記している。

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出典: 京都大学 1995年度 前期日程 第2次学力試験 第2問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。