方針
(イ)から(ロ)は、の倍数ならがすべて約数になり、最初の6個の約数がそのまま決まることを使う。逆向きではが最小の素約数であることを先に押さえ、として分数条件をに変形する。が素数で、であることから因数の組が強く制限され、を得る。そこからを排除してを出し、, の間にある約数を使っても約数であることを示す。
解答
まず (イ) を仮定する。 がの倍数なら、 はすべての約数である。また、からまでの自然数でこれ以外に挟まる数はないから、約数を小さい順に並べると である。したがって となり、(ロ) が成り立つ。
次に (ロ) を仮定する。 はのより大きい最小の約数である。もしが合成数なら、そのより大きい真の約数もを割り、より小さい約数になってしまう。よっては素数である。そこで とおく。
条件 を整理する。両辺にを掛けて を得る。これを移項して すなわち である。
約数は小さい順に並んでいるので であり、したがって である。は素数だから、の正の因数の組はまたはである。ここでは2つの因数が等しくないので でなければならない。よって である。
もしなら、は奇素数であるからは偶数である。ところがはの約数なので、は偶数となり、がの約数になる。これはがより大きい最小の約数であることに反する。したがって である。
これより かつであるから である。はより大きくより小さいの約数なので、自然数としては しかない。したがってはすべての約数である。
よっては の倍数である。以上により、(イ) と (ロ) は互いに同値である。
別解
解法2
方針
逆向きの証明を、単位分数方程式の補題として切り出す。素数 と が を満たすなら、正の因数分解から と一意に決まる。この補題を最初の約数 へ適用し、約数の順序から と の存在を導く。
解答
まず次の補題を示す。実際、を整理すると であり、 の異なる正の因数の組は だけだから、補題が従う。
なら はすべて の約数である。従ってであり、
は1より大きい最小の約数だから素数である。 と置き、補題をへ適用するともし なら は奇数なので は偶数である。 なら となり、最小素約数が であることに反する。従って である。
よって は3と6の間にある異なる自然数なので従って がすべて を割り、より である。以上で両条件は同値である。
総評
小さい方から並べた約数の順序情報を使い切る整数証明で、難度は高め。目安時間は25分前後。順方向はすぐだが、逆方向ではが素数である理由、分数式をへ直す計算、そして因数の組がに限られる理由を省かないことが重要である。最後にだけで止めず、がであることまで言い切ると、の倍数への接続が明確になる。