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京都大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第3問

平面上の1次変換fに対し,
f(v)vかつf3(v)=vとなるベクトルvが存在するならば,
f3は恒等変換であることを示せ.
ただしf3=f(ff)である.

難易度5/ 10計算量3/ 10目安12

ベクトル行列 存在証明、ベクトル成分計算、背理法

方針

まず v0 であることを確認する。もし vf(v) が一直線上にあれば f(v)=λv と書け,f3(v)=v から λ3=1 となる。実数では λ=1 なので仮定 f(v)v に反する。したがって vf(v) は平面の基底であり,f3 がこの2本を固定することを示せば恒等変換と分かる。

解答

f は平面上の1次変換であるから f(0)=0 である。仮定に f(v)v があるので,v0 である。

まず vf(v) が一次従属であると仮定する。すると,ある実数 λ によって f(v)=λv と書ける。このとき f2(v)=λf(v)=λ2v であり,さらに f3(v)=λ3v である。ところが仮定より f3(v)=v で,v0 だから λ3=1 である。λ は実数なので λ=1 であり,これは f(v)=v を意味して仮定に反する。

したがって vf(v) は一次独立である。平面上ではこの2本が基底になる。

次に f3 の作用を調べる。仮定より f3(v)=v である。また1次変換の合成は順序を保って計算できるので f3(f(v))=f(f3(v))=f(v) である。つまり f3 は基底 vf(v) をどちらも動かさない。

任意の平面上のベクトル w は,ある実数 p,q により w=pv+qf(v) と表せる。よってf3(w)=pf3(v)+qf3(f(v))=pv+qf(v)=wである。したがって f3 は恒等変換である。

別解

解法2

方針

v,f(v) が基底になることを示し、その基底で
f の行列を決定する。条件 f3(v)=v から
f2(v) の係数が一意に決まり、得られた行列を3乗する。

解答

まず vf(v) は一次独立である。
実際、f(v)=λv と書けるならf3(v)=λ3v=v.v0 かつ λR より
λ=1 となり、仮定 f(v)v に反する。
よってe1=v,e2=f(v)は平面の基底である。f2(v)=ae1+be2とおく。両辺に f を作用させ、f3(v)=e1を使うとe1=ae2+b(ae1+be2).係数比較によりab=1,a+b2=0.したがって b3=1b=1,a=1 である。

この基底で f の行列はF=(0111).直接計算するとF2=(1110),F3=I.よって f3 は平面のすべてのベクトルを固定する恒等変換である。

総評

周期3のベクトル1本から平面全体での変換を決める線形性の問題である。難易度は5,計算量は3程度で,想定時間は12分前後。核心は vf(v) が基底になることの証明である。ここを「明らか」とせず,もし一直線上なら f(v)=λv とおいて矛盾を出すと答案が締まる。基底2本を f3 が固定することまで示せば,任意のベクトルについて結論できる。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。 2解法の結論を相互照合し、定義域、端点、場合分け、問題文の解釈、図示範囲を確認した。

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出典: 京都大学 1996年度 前期 理系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。