方針
面積比と平行性はアフィン変換で保たれるので、を扱いやすい面積1の三角形に移してよい。とおくと、の座標がすべてで表せる。が辺の上側にあるでは全体が共通部分になる。ではが下に出るので、辺との交点を求め、共通部分を台形として面積を出す。最後に2つの範囲で最大値を比較する。
解答
面積比、平行性、中点、点対称はアフィン変換で保たれる。したがって、面積が1である三角形 で考えてよい。 とおく。点は辺上をからへだけ進んだ点なので である。よりは水平で、は辺上にあるから である。線分の中点はである。これに関してと対称な点がなので である。
まず のときを考える。このときは上またはその上側にあり、はいずれも内にある。したがって共通部分は全体である。、からまでの高さはだから である。
次に のときを考える。このときは辺の下側にある。直線はとを通るので傾きはであり、方程式は である。よって, すなわちとの交点は である。同様に直線は であり、との交点は である。
したがって共通部分は、上底の長さが、下底の長さが 高さがの台形である。ゆえに である。
以上よりである。前半ではが増加するので最大値は である。後半ではであるから、で最大値 をとる。なので、求める最大値は である。
別解
解法2
方針
座標を置かず、 として相似比と高さの比だけで面積を表す。 が辺 の上側にある場合は三角形、下側に出る場合は台形となる。平行線に沿う長さと高さをすべて と元の高さの倍数で表し、元の面積が1であることを最後に使う。
解答
三角形 の に対する高さを 、 の長さを とする。面積が1だからと置く。 より相似比からまた は から高さ の位置にある。 の中点に関して を移した点が なので、 の からの符号付き高さはである。 のとき、 全体が に含まれる。底辺 、高さは だから のとき、 は の下側にある。相似関係から、辺 が 上に切り取る下底の長さはである。従って共通部分は、高さ 、2本の平行な辺が の台形である。(1)を使うとよって前半の最大値は 。後半はだから最大値は
総評
図形をそのまま追うより、面積1の標準三角形に移して座標化すると見通しがよい問題である。難度は高め、目安時間は25分前後。採点上は、アフィン変換で面積比が保たれること、の位置がを境に変わること、で共通部分が三角形ではなく台形になることが重要である。最大化は平方完成で短く済むが、面積式の取り違えが起きやすいので、上底・下底・高さを明記すると安定する。