方針
全6試合の勝敗は同確率なので、まず勝敗表を勝数の型で分類する。3勝チームがいる場合といない場合に分け、 型だけを別に数える。検算として、1チームが首位になる確率から期待値を求める別解も使える。
解答
4チームを区別して考える。総試合数は であり、各試合の勝敗は独立に2通りだから、全体の場合の数は である。
まず、3勝0敗のチームがいる場合を数える。3勝するチームを1つ選ぶ方法が4通りあり、そのチームが関わる3試合の勝敗はすべて決まる。残り3チーム同士の試合は3試合あり、これは自由に決められるので 通りである。したがってこの場合は 通りであり、首位は3勝した1チームだけである。
次に、3勝チームがいない場合を考える。このとき最大勝数は2である。
勝数の型が となる場合は、0勝のチームを選ぶ方法が4通りある。そのチームは他の3チーム全員に負け、残り3チーム同士は全員が2勝になるために、3チームの間で勝敗が循環していなければならない。循環の向きは2通りなので、この型は 通りであり、首位は2勝の3チームである。
3勝チームがいない残りの場合の数は 通りである。このとき勝数の合計は試合数と同じ6で、最大勝数が2、かつ ではないので、勝数の型は である。したがって首位は2勝の2チームである。
よって、首位チーム数の期待値は
別解
解法2(指示変数と期待値の線形性)
方針
各チームが「1位に含まれる」ことを表す指示変数を置く。1チームを固定して首位になる勝敗表を数え、対称性で4倍する。
解答
チーム が1位に含まれるとき1、そうでないとき0となる指示変数を とする。1位のチーム数を とすればだから、対称性と期待値の線形性よりチーム1を固定する。3勝の場合、残る3試合は自由なので勝敗表は通りである。
2勝1敗の場合、チーム1に勝つ相手を3通りに選ぶ。その相手が残り2チームにも勝つと3勝してしまい、チーム1は首位でなくなる。相手以外の3試合は8通りだが、この除外は残り2チーム間の勝敗だけが自由な2通りである。したがって通りである。
1勝以下では、全6試合の勝数の合計が6であるため、他に2勝以上のチームが必ずあり、首位にはなれない。よってしたがって
総評
難度6、計算量4。目安時間は12〜15分。採点ポイントは、全64通りを同確率として扱うこと、3勝チームがいる32通りを先に分けること、3勝チームがいない場合のうち 型を8通りと正しく数えることです。
誤りやすいのは、残りをすべて首位2チームとする前に 型を除き忘れることです。分類解法では型ごとの首位人数を掛けて平均し、別解では1チームが首位に含まれる場合を数えて期待値の線形性を使います。どちらの答案でも「同順位なら全員が1位」という定義を数え上げに反映させることが重要です。
第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を再確認する。図は式変形の役割と条件の使いどころを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。