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京都大学 2001年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第5問

青玉 a 個、赤玉 b 個、白玉 c 個、合計 N=a+b+c 個の玉が入った袋から、1個を無作為に取り出して戻す試行を n 回行う。取り出された玉の色の種類数の期待値を En とするとき、En=3(a+bN)n(b+cN)n(c+aN)nを示せ。

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

確率 期待値、余事象

方針

各色について「その色が一度でも出たら1、出なければ0」となる指示変数を置く。色の種類数は3個の指示変数の和であり、各期待値は「一度も出ない」余事象から求める。

解答

青・赤・白について、それぞれ一度でも取り出されたとき1、そうでないとき0となる確率変数を XB,XR,XW とする。取り出された色の種類数を X とすればX=XB+XR+XW.青が1回の試行で出ない確率は (b+c)/N であり、各試行は独立だから、n 回とも青が出ない確率は(b+cN)n.従ってE[XB]=1(b+cN)n.同様にE[XR]=1(c+aN)n,E[XW]=1(a+bN)n.期待値の加法性よりEn=E[X]=E[XB]+E[XR]+E[XW]=3(a+bN)n(b+cN)n(c+aN)n.これで示された。

別解

解法2(種類数の尾確率を足す)

方針

種類数 X は1,2,3のいずれかなので
E[X]=P(X1)+P(X2)+P(X3) を用いる。
X2X=3 を余事象・包除原理で計算すると単色項が消える。

解答

取り出された色の種類数を X とする。n1 ではE[X]=P(X1)+P(X2)+P(X3)である。まず P(X1)=1 である。

1色しか出ない確率はP(X=1)=(aN)n+(bN)n+(cN)nだからP(X2)=1(aN)n(bN)n(cN)n.3色すべてが出る確率は、少なくとも1色が出ない事象に包除原理を用いてP(X=3)=1(a+bN)n(b+cN)n(c+aN)n+(aN)n+(bN)n+(cN)n.以上を足すと単色だけの3項が消え、En=3(a+bN)n(b+cN)n(c+aN)nを得る。

総評

難度4、計算量3。想定時間は10分程度。色数そのものの分布を場合分けするより、各色の出現を0・1で数えると短い。期待値の加法性には各色の出現事象の独立性は不要であり、同じ色が一度も出ない確率を求める段階だけ試行の独立性を使う。 2つの解法は標準的な答案手順と、別の構造から検算できる経路に分けた。必要性と十分性、場合分け、端点・等号条件を明示し、積分・総和・極限と主要な分数は読みやすい表示形式に統一した。

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出典: 京都大学 2001年度 後期 数学 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。