方針
箱Aに入る札は、順列を左から見たときの新記録である。したがって箱Bが1枚とは、新記録でない項がちょうど1つの順列を数えることになる。最小札1を挿入する帰納的な数え上げで個数を求める。
解答
条件を満たす順列の個数を とする。番号1を除いた の相対的な順序を考える。
1を先頭に置く場合、1は新記録になり、残りの順列には新記録でない項がちょうど1つ必要だから 通りである。一方、 を増加順に並べ、その先頭以外の 箇所のいずれかへ1を挿入すれば、1だけが新記録でない項になる。逆に、1が先頭でない場合に他の項がすべて新記録となるには、他の札は増加順でなければならない。よってしたがって全順列は 通りなので、求める確率は
別解
解法2
方針
箱 に入る唯一の札を とする。その札を取り除くと、
残りはすべて取り出すたびに新記録になるため昇順でなければならない。
逆に、昇順列へ を自分より大きい札の直後に挿入すれば、
だけが箱 に入る。この一対一対応で直接数える。
解答
箱 に入る札を とする。 を取り出した列から除くと、
残る札はすべて、それ以前のどの札よりも大きい。したがって残りの札の順序は昇順である。
の直前にある札を とすれば、 が箱 に入るため である。
逆に、任意の組に対し、 を除く札を昇順に並べ、その列で の直後へ を挿入する。
すると だけが新記録でなく、ほかはすべて新記録になる。
よって条件を満たす順列と組 は一対一に対応する。
その個数は全順列 通りは等確率なので、求める確率は
総評
難度は10段階中5、計算量は3。目安時間は14分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。
箱Aの札は左から見た新記録である。唯一の非記録札を除けば昇順になるという一対一対応を明記すると、過不足のない数え上げになる。
採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。