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京都大学 2003年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第5問

(1) nを2以上の自然数とする.
複素数zz1zn=1をみたすとき,1+2z+3z2++nzn1は次の(ア)から(キ)のどれと等しくなるか.
根拠を示して1つ選べ.() 0() n(z+1)() n(z1)() nz1() n(z1)2() 2n(z1)2() 1zn(2) 次の等式が成り立つことを示せ.2sin40+3sin80++9sin320=92tan20

難易度5/ 10計算量5/ 10目安18

複素数平面三角関数数列 和の計算、複素数の極形式、実部虚部比較

方針

(1) は求める和を S として zSS を計算し、1+z++zn1=0 を使う。(2)では z=e40i を9乗根として(1)を適用し、虚部を取る。

解答

(1) S=1+2z+3z2++nzn1とおく。zn=1,z1 より1+z++zn1=0.また(z1)S=nzn(1+z++zn1)=n.したがってS=nz1.よって選択肢は(エ)である。

(2) z=e40i とおくと、z9=1,z1 である。(1)を n=9 に適用して1+2z+3z2++9z8=9z1.左辺の虚部は問題の左辺である。一方、ϕ=40 とすれば1eiϕ1=12i2cotϕ2.したがって両辺の虚部を取ると2sin40+3sin80++9sin320=92cot20=92tan20.

別解

解法2(等比数列を微分する)

方針

有限等比和を微分して係数付き和を得る。(2)では z1 の逆数を共役で有理化し、虚部を直接読む。

解答

(1) F(z)=z+z2++zn=z(1zn)1zとおく。求める和は F(z) である。zn=1, z1 を代入すると、商の微分からF(z)=(1(n+1)zn)(1z)+z(1zn)(1z)2=n(1z)(1z)2=nz1.よって選択肢は(エ)である。

(2) z=cos40+isin40 とおく。(1)より1+2z++9z8=9z1.右辺を共役で有理化すると1z1=cos401isin4022cos40=12i2tan20.両辺の虚部を比較して2sin40+3sin80++9sin320=92tan20を得る。

総評

難度5、計算量5。想定時間は18分程度。(1)を微分で処理すると添字がずれやすいので、zSS が安全である。(2)では係数2から9が、9乗根に対する(1)の虚部と完全に一致することを見抜く。逆数の虚部の符号を最後に確認したい。

第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を再確認する。図は式変形の役割と条件の使いどころを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。

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出典: 京都大学 2003年度 後期 文系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。