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京都大学 2004年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第4問

複素数 z の絶対値を z で表す。it+1+α1を満たす実数 t が存在するような複素数 α の範囲を、複素平面上で図示せよ。ただし、i は虚数単位を表す。

(注意:複素平面のことを複素数平面ともいう。)

難易度4/ 10計算量2/ 10目安5

複素数平面図形と方程式 座標設定軌跡図形的解釈

方針

α=x+yi と置くと、it+1+α=(x+1)+(y+t)i である。t が実数全体を動くとき、実部は x+1 に固定され、虚部だけが自由に動く。したがってこの点は複素平面上の縦直線を動く。条件は、その縦直線が原点中心半径1の円板と交わることに等しいので、直線と原点との距離が1以下である条件 x+11 に直す。

解答

α=x+yi とおく。このとき it+1+α=it+1+x+yi=(x+1)+(y+t)i である。 t が実数全体を動くと、実部 x+1 は変わらず、虚部 y+t はすべての実数値を取り得る。したがって点 it+1+α は、複素平面上の直線 X=x+1 上を動く。

条件 it+1+α1 を満たす実数 t が存在することは、この直線が原点中心、半径1の円板と共有点をもつことと同値である。縦直線 X=x+1 と原点との距離は x+1 であるから、必要十分条件は x+11 である。

これを整理すると 1x+11 すなわち 2x0 である。よって求める範囲は、複素平面上で 2Reα0 を満たす縦の帯状領域である。境界直線 Reα=2 および Reα=0 も含む。

別解

解法2(絶対値を直接最小化)

方針

α=x+yi と置き、絶対値の二乗を t の2次式として最小化する。最小値が1以下となる条件を求める。

解答

α=x+yi とおくとit+1+α2=(x+1)2+(y+t)2.t は任意の実数を取れるから、右辺は t=y のとき最小となり、その最小値は (x+1)2 である。したがって、絶対値が1以下となる t が存在するための必要十分条件は(x+1)21.すなわち2x0である。よって求める領域は2Reα0で表される境界を含む縦の帯である。

総評

難度4、計算量2。目安時間は8〜12分。t が動かすのは虚部だけであり、実部は x+1 に固定される。このため、複素数の絶対値不等式は「縦直線が単位円板と交わるか」という図形問題になる。x+11 から縦の帯 2Reα0 が出る。図示では境界を含むことを明確にし、α 自体ではなく it+1+α が動く点であることを混同しないようにしたい。

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出典: 京都大学 2004年度 後期 文系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。