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京都大学 2002年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第4問

複素数平面上で原点を O,1の表す点を A とする.点
P1(z1),P2(z2), が次の条件を満たすとき,zn の最大値を求めよ.

(i) z1=i3

(ii) 0<argzn+1<argzn<360

(iii) 線分 APn の中点を Mn とするとき,
OPnPn+1OMnA (n1) が成立する.
ただし,左右の三角形の頂点は記載された順に対応する.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安20

複素数平面数列 漸化式の変形、複素数の極形式、絶対値の処理、微分による最大最小

方針

相似の対応から、原点を基準にした二つの辺の複素数比を等置して zn+1=2zn/(1+zn) を得る。逆数 wn=1/zn を取ると一次漸化式になり、zn の最大化は離散値 21n に対する二次式の最小化へ変わる。

解答

Mn を表す複素数は (1+zn)/2 である。相似の対応と偏角の減少する向きからzn(1+zn)/2=zn+11,zn+1=2zn1+zn.wn=1/zn とおくとwn+1=wn+12,w1=3i.したがってwn=11+3i2n1,zn=1121n(1+3i).t=21n とおけばzn2=(1t)2+3t2=12t+4t2=4(t14)2+34.許される t=1,1/2,1/4, の中に 1/4 があり、これは n=3 に対応する。よってmaxnzn=13/4=23.

別解

解法2

方針

分数一次変換の固定点 0,1 を使い、
yn=zn/(1zn) と共役変換する。この量は毎回2倍になるので明示式が得られる。
zn の逆数の2乗を 2 の整数べきに関する平方完成へ直し、
離散的な候補から最小値を選ぶ。

解答

相似条件からzn+1=2zn1+zn.ここでyn=zn1znとおくと、直接計算により yn+1=2yn である。初期値はy1=i/31i/3=1+i34.したがって t=2n3 とおけばyn=t(1+i3),zn=yn1+yn.よってzn2=4t2(1t)2+3t2.u=1/(2t)=22n とおくとzn2=1u+u2=(u12)2+34.候補 u=2,1,1/2,1/4, の中に 1/2 があり、
n=3 に対応する。したがってmaxn1zn=23.

総評

難度は10段階中7、計算量は6。目安時間は20分。解法1は本番答案として再現しやすい標準方針、解法2は構造を別方向から確認する方針である。

相似の頂点対応と偏角条件から分数一次漸化式の向きを確定する。平方完成の連続最小値だけで終えず、候補が2の整数べきであり n=3 が実現することを書く。

採点では、必要条件だけで止めず十分性・端点・小問番号を明示する。積分・総和・極限は独立行、分数は読みやすい表示寸法に統一し、問題固有の図は論理を補助する位置に置いた。

冊子PDFで見る京大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2002年度 後期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。