方針
x2+x+1 の根は1でない3乗根であるため、100乗は3で割った余りだけで整理できる。根を代入して値が0になることを示すのが基本方針である。別解として、x2+x+1 で割った余りだけを計算しても同じ結論を得られる。
解答
ω を ω2+ω+1=0,ω3=1,ω=1 を満たす数とする。x2+x+1 の2つの根は ω,ω2 である。
多項式 P(x)=(x100+1)100+(x2+1)100+1 を考える。100≡1(mod3) であるから ω100=ω である。また ω+1=−ω2,ω2+1=−ω である。したがってP(ω)=(ω100+1)100+(ω2+1)100+1=(ω+1)100+(−ω)100+1=(−ω2)100+(−ω)100+1=ω200+ω100+1=ω2+ω+1=0.同様に、ω2 を代入しても (ω2)100=ω2 を用いれば P(ω2)=0 となる。
よって P(x) は x2+x+1 の2つの根をともに根にもつ。したがって(x100+1)100+(x2+1)100+1 は x2+x+1 で割り切れる。
別解
解法2(剰余計算)
方針
法 x2+x+1 で x3≡1 を使い、巨大な指数を3での剰余へ落とす。
解答
法 x2+x+1 で考える。このときx2+x+1≡0,x3≡1である。100≡1(mod3) だからx100≡x.またx+1≡−x2,x2+1≡−x.したがって、与えられた多項式を P(x) とするとP(x)≡(x+1)100+(x2+1)100+1≡(−x2)100+(−x)100+1≡x200+x100+1≡x2+x+1≡0.よって P(x) はx2+x+1で割り切れる。
総評
難度5、計算量4。目安時間は8〜12分。採点ポイントは、x2+x+1=0 から x3=1、x=1 を使える形にすること、100乗を3で割った余りに落とすこと、2つの根または余り計算で0を確認することです。
誤りやすいのは、100≡1(mod3) の処理を x100=1 としてしまうことです。根を代入する解法では ω100=ω、余りで計算する別解では x100 の余りが x であることを明確にします。大きな指数を展開しない判断が、この問題の時間短縮のポイントです。
第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を再確認する。図は式変形の役割と条件の使いどころを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。
冊子PDFで見る京大の複素数平面の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2003年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。