Evolton

京都大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

多項式(x100+1)100+(x2+1)100+1は多項式x2+x+1で割り切れるか.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

複素数平面方程式・不等式 複素数の極形式、剰余分類、計算整理

方針

x2+x+1 の根は1でない3乗根であるため、100乗は3で割った余りだけで整理できる。根を代入して値が0になることを示すのが基本方針である。別解として、x2+x+1 で割った余りだけを計算しても同じ結論を得られる。

解答

ωω2+ω+1=0,ω3=1,ω1 を満たす数とする。x2+x+1 の2つの根は ω,ω2 である。

多項式 P(x)=(x100+1)100+(x2+1)100+1 を考える。1001(mod3) であるから ω100=ω である。また ω+1=ω2,ω2+1=ω である。したがってP(ω)=(ω100+1)100+(ω2+1)100+1=(ω+1)100+(ω)100+1=(ω2)100+(ω)100+1=ω200+ω100+1=ω2+ω+1=0.同様に、ω2 を代入しても (ω2)100=ω2 を用いれば P(ω2)=0 となる。

よって P(x)x2+x+1 の2つの根をともに根にもつ。したがって(x100+1)100+(x2+1)100+1 は x2+x+1 で割り切れる。

別解

解法2(剰余計算)

方針

x2+x+1x31 を使い、巨大な指数を3での剰余へ落とす。

解答

x2+x+1 で考える。このときx2+x+10,x31である。1001(mod3) だからx100x.またx+1x2,x2+1x.したがって、与えられた多項式を P(x) とするとP(x)(x+1)100+(x2+1)100+1(x2)100+(x)100+1x200+x100+1x2+x+10.よって P(x)x2+x+1で割り切れる。

総評

難度5、計算量4。目安時間は8〜12分。採点ポイントは、x2+x+1=0 から x3=1x1 を使える形にすること、100乗を3で割った余りに落とすこと、2つの根または余り計算で0を確認することです。

誤りやすいのは、1001(mod3) の処理を x100=1 としてしまうことです。根を代入する解法では ω100=ω、余りで計算する別解では x100 の余りが x であることを明確にします。大きな指数を展開しない判断が、この問題の時間短縮のポイントです。

第1解法は標準的な答案構成を詳しく示し、第2解法は異なる着眼または計算経路で同じ結論を再確認する。図は式変形の役割と条件の使いどころを可視化した。積分・極限・総和は独立行に置き、分数は表示サイズで組版した。

冊子PDFで見る京大の複素数平面の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2003年度 前期 理系 第4問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。