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京都大学 2004年度 後期日程 第2次学力試験文系(後期)数学 第5問

水平面 V 上の3点を OAB とする。A は線分 OB 上にあり、線分 AB の長さは1メートルであるとする。O から、V と垂直に棒が立っている。棒の先端 XAB から見たときの仰角がそれぞれ 4544 であったという。

棒の長さは何メートルか。小数点以下を四捨五入して答えよ。ただし、0.01745<tan1<0.01746である。

難易度4/ 10計算量3/ 10目安10

三角関数図形と方程式 三角比の利用、式変形、範囲評価

方針

棒の高さを h と置く。点 A からの仰角が 45 なので、水平距離 OA は高さと等しく OA=h になる。A は線分 OB 上にあり AB=1 だから OB=h+1 である。点 B からの仰角 44=451 を正接の加法定理で t=tan1 によって表し、hh+1 と等置する。最後は与えられた t の範囲を不等式のまま使い、四捨五入後の整数を確定する。

解答

棒の長さを h メートルとする。棒は点 O から水平面に垂直に立っているので、点 A から見たときの水平距離は OA、高さは h である。

A からの仰角が 45 であるから、tan45=hOA である。tan45=1 より OA=h である。また、A は線分 OB 上にあり AB=1 だから、OB=OA+AB=h+1 である。

B からの仰角は 44 なので、tan44=hh+1 である。ここで t=tan1 とおく。44=451 だから、正接の加法定理より tan44=tan(451)=1t1+t である。したがって hh+1=1t1+t である。両辺を整理すると h(1+t)=(h+1)(1t) より 2th=1t である。よって h=1t2t=12t12 である。

与えられた条件は 0.01745<t<0.01746 である。h=12t12t>0t が大きいほど小さいので、120.0174612<h<120.0174512 である。数値を評価すると 28.1<h<28.2 となる。したがって、小数点以下を四捨五入した棒の長さは 28 メートルである。

別解

解法2(余接の差を使う)

方針

高さを h とすると、水平距離はそれぞれ hcot45hcot44 である。その差が1であることから h を直接求める。

解答

棒の長さを h メートルとする。点 AB から棒の根元 O までの水平距離はOA=hcot45=h,OB=hcot44である。OBOA=AB=1 だからh(cot441)=1.t=tan1 とおけばtan44=1t1+t,cot44=1+t1t.したがってcot441=2t1tよりh=1t2t=12t12.あとは 0.01745<t<0.01746 を代入して28.1<h<28.2を得るので、四捨五入した答えは 28 メートルである。

総評

難度4、計算量3。目安時間は8〜12分。仰角の問題だが、図形的には直角三角形を2つ見るだけである。45 の条件から OA=h と即座に決まり、AB=1 により OB=h+1 となるところが入口である。数値評価では tan44 を直接近似するのではなく、44=451 として、与えられた tan1 の範囲を使う。最後に四捨五入をするためには、単におよその値を書くのではなく、28.1<h<28.2 のように28に丸められる幅へ挟むことが重要である。

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出典: 京都大学 2004年度 後期 文系・理系共通 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。