方針
z=βα と置くと,条件は z+zˉ=2,すなわち z の実部が1であることを表す。したがって z=1+ti と書ける。α=β なので t=0 であり,α−β=tiβ となる。複素数に i を掛ける操作は90度回転なので,点 β から見た2辺 −β と α−β が垂直であることを示せばよい。
解答
z=βα とおく。β=0 なので,これは定義できる。また βα=βˉαˉ であるから,条件は z+zˉ=2 と書ける。
任意の複素数 z について,z+zˉ は実部の2倍である。したがって Rez=1 であり,ある実数 t を用いて z=1+ti と書ける。もし t=0 なら z=1,すなわち α=β となり,α と β が相異なることに反する。よって t=0 である。 z=βα=1+ti だから α=β(1+ti) である。したがって α−β=tiβ を得る。
複素平面上で,点 β を頂点として見ると,点 0 へ向かうベクトルは −β であり,点 α へ向かうベクトルは α−β=tiβ である。iβ は β を90度回転した複素数であり,実数倍しても向きは同じ直線上にある。したがって −β と tiβ は垂直である。
また t=0 なので α−β=0 であり,三角形は退化しない。よって,3点 0,α,β を結んで得られる三角形は,点 β に対応する頂点を直角とする直角三角形である。
総評
難度5、計算量3。複素数の条件を「実部が1」という幾何条件に読み替える問題で、目安は10分程度である。βα=1+ti と置ければ、α−β=tiβ から直角がすぐに出る。採点上は、βˉαˉ=βα の確認、t=0 が α=β で除外されること、直角の頂点が β であることを明記したい。
冊子PDFで見る京大の複素数平面の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2005年度 前期 文系 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。