Evolton

京都大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

xy平面上の原点と点(1,2)を結ぶ線分(両端を含む)をLとする.
曲線y=x2+ax+bLと共有点を持つような実数の組(a,b)の集合をab平面上に図示せよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

図形と方程式関数 パラメータ処理、グラフの概形、範囲評価

方針

線分 L 上の点を (t,2t)0t1)と表す。放物線 y=x2+ax+b がこの点を通る条件は b=t2+(2a)t であるから,固定した a に対して,t[0,1] を動くときの2次関数 ϕ(t)=t2+(2a)t の値域を求めればよい。下端は端点 t=0,1 の小さい方,上端は頂点が区間内に入るかどうかで場合分けする。最後に a=0,1,2 の境界も含めて,不等式で図示できる形にまとめる。

解答

線分 L は原点と点 (1,2) を結ぶ線分であるから,その上の点は (t,2t)(0t1) と表される。

曲線 y=x2+ax+b(t,2t) を通る条件は 2t=t2+at+b である。したがって b=t2+(2a)t となる。

よって,固定した a に対して ϕ(t)=t2+(2a)t(0t1) の値域が,その a に対して許される b の範囲である。

まず下端を求める。ϕ(t) は上に凸の2次関数なので,閉区間 [0,1] での最小値は端点のどちらかでとる。端点の値は ϕ(0)=0,ϕ(1)=1a である。したがってminϕ(t)={0(a1),1a(a1)である。

次に上端を求める。ϕ(t) の頂点は t=2a2 である。この頂点が [0,1] に入るのは 02a21 すなわち 0a2 のときである。 a<0 のときは頂点が 1 より右にあるので,[0,1] では増加し,最大値は ϕ(1)=1a である。0a2 のときは頂点で最大となり,maxϕ(t)=ϕ(2a2)=(2a)24 である。a>2 のときは頂点が 0 より左にあるので,[0,1] では減少し,最大値は ϕ(0)=0 である。

以上を合わせると,求める (a,b) の集合は{0b1a(a<0),0b(2a)24(0a1),1ab(2a)24(1a2),1ab0(a>2)で表される部分である。境界線も,線分 L の端点または内部の点を共有点とする場合に対応するので,すべて含まれる。

したがって図示すると,直線 b=0,直線 b=1a,放物線 b=(2a)24 で囲まれる上の範囲を,a=0,1,2 を境に上記のようにつないだ領域である。

総評

難度6、計算量5。線分上の点をパラメータ表示し、ab 平面での値域問題に変換するのが核心である。目安は20分程度で、b=t2+(2a)t を得たあと、t[0,1] における最大・最小を丁寧に分けることが採点の中心になる。下端は端点比較、上端は頂点が区間に入るかで決まるため、a=0,1,2 の境界を落としやすい。図示問題なので、最後に境界を含むかどうかも確認しておきたい。

冊子PDFで見る京大の図形と方程式の問題で問題集を作る

出典: 京都大学 2005年度 前期 文系・理系共通 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。