方針
点 をそれぞれ辺上の比で表し,三角形 の重心 を の重みで読む。各係数は正で,しかもどれも より小さいことが分かるので,範囲は三角形 の内部から3つの頂点側の小三角形を除いた中央部分になる。逆に,その条件を満たす任意の重みから を選べることを示して,図示した範囲全体が実際に動けることを確認する。
解答
点 の位置ベクトルをそれぞれ とする。 はそれぞれ辺の頂点以外の点なので,と書ける。ただし である。
三角形 の重心を とすると である。これを の係数で整理すると ただしである。明らかに であり, より が成り立つ。したがって は三角形 の内部にあり,しかもどの頂点に対応する重みも 以上にはならない。
逆に,三角形 の内部の点 がと表され,さらに を満たすとする。このとき を満たす を選べる。実際,この区間が空でないことは, と から などが成り立つことで確認できる。そこで とおけば, となり,上の式からこの が実際に重心として得られる。
よって求める範囲は を満たす点 全体である。図示すると,三角形 の各頂点から出る2辺上の三等分点のうち頂点に近い点どうしを結ぶ。これにより各頂点側にできる3つの小三角形を取り除き,残った中央の六角形の内部が求める範囲である。境界は が頂点に近づく極限でしか得られないため含まない。
総評
重心の軌跡を面積や座標で追うより,三角形 に関する重みで表すのが最も見通しやすい。目安は25分程度。 までは比較的すぐ出るが,逆にその範囲の点がすべて実現できることを書かないと図示の根拠が弱くなる。境界を含むかどうかは, が頂点とは異なる点であるという条件から判断する。