方針
積分で定義された関数なので,まず微分して増減を調べる。F′(θ)=θcos(θ+α) であり,θ>0 では符号は cos(θ+α) で決まる。0<α<π/2 より,符号が変わる点は θ=π/2−α である。最大点を決めた後,部分積分で F(θ) を計算し,その点での値を求める。端点 θ=0,π/2 ではなく内部で最大になることも増減から確認する。
解答
微分すると,積分の上端が θ であるから F′(θ)=θcos(θ+α) である。0<α<π/2 なので 0<2π−α<2π である。区間 0<θ<π/2−α では 0<θ+α<π/2 より cos(θ+α)>0 だから F′(θ)>0 である。一方,π/2−α<θ≦π/2 では π/2<θ+α<π となるので cos(θ+α)<0 であり,F′(θ)<0 である。
したがって F は 0≦θ≦2π−α で増加し,2π−α≦θ≦2π で減少する。よって最大は θ=2π−α でとる。
次に値を求める。部分積分により ∫xcos(x+α)dx=xsin(x+α)+cos(x+α) である。したがってF(θ)=[xsin(x+α)+cos(x+α)]0θ=θsin(θ+α)+cos(θ+α)−cosαである。ここに θ=π/2−α を代入するとsin(2π)=1,cos(2π)=0より F(2π−α)=2π−α−cosα である。よって最大値は 2π−α−cosα である。なお,u=π/2−α とおけばこの値は u−sinu であり,0<u<π/2 では正であることも増減と一致している。
総評
微分して増減を決め,最大点を代入する基本形だが,F′(θ) の符号が θ ではなく cos(θ+α) で変わる点を丁寧に見る必要がある。目安は15分程度。0<α<π/2 から最大点 π/2−α が区間内にあることを先に確認すると,端点比較が不要になる。部分積分の下端で cosα を引くことを忘れやすい。
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出典: 京都大学 2006年度 第2次学力試験 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。