方針
(1) は 、 を直接使う。(2)の奇偶は から帰納する。互いに素でないと仮定し、共通の素数 を取る。共役との積から を得る。 の逆数に相当する剰余 を で定めると 。二項展開をこの合同式で整理すると、同じ式が一方では0、他方では となる矛盾を導く。
解答
(1) 展開するとである。 は奇数だから は奇数で、 は偶数である。よって は奇数である。
が1より大きい公約数をもつと仮定し、その素因数を とする。 は奇数なので は奇数である。 より または である。 なら から となり、 なら同様に となる。いずれも が互いに素であることに反する。したがって は互いに素である。
(2) である。 は奇数であり、 が奇数なら は奇数、 は偶数だから も奇数である。数学的帰納法により、全ての で は奇数である。
次に、ある で が1より大きい公約数をもつと仮定し、その素因数を とする。 は奇数なので は奇数である。共役を掛けるとであるから である。 が を割るならこの合同式から となり矛盾するので、 は を割らない。
そこで を満たす整数 をとることができる。 より の二項展開で、 の代わりに を入れ、 を用いて偶数乗と奇数乗を整理すると仮定より右辺は0である。一方 だから左辺は なら となってしまうので は も割らず、 は奇数である。したがって は で割り切れず、矛盾する。よって は全ての で互いに素である。
総評
難度8、計算量6。想定時間は28分程度。奇偶性は漸化式で直ちに帰納できるが、互いに素の証明が本体である。共通素因数 を仮定し、共役との積で を引き出す。 を満たす剰余 を導入する箇所では、 を先に確認する必要がある。最後は二項展開を実際に同じ偶数乗・奇数乗へ分けられることを説明し、抽象的な代数を使わず矛盾まで閉じる。