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京都大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

2つの粒子が時刻0においてABCの頂点Aに位置している.
これらの粒子は独立に運動し,それぞれ1秒ごとに隣の頂点に等確率で移動していくとする.
たとえば,ある時刻で点Cにいる粒子は,その1秒後には点Aまたは点B
それぞれ12の確率で移動する.
この2つの粒子が,時刻0のn秒後に同じ点にいる確率p(n)を求めよ.

難易度4/ 10計算量3/ 10目安12

確率 状態分類確率漸化式、独立性の利用

方針

2つの粒子が「同じ点にいる」か「異なる点にいる」かだけを状態として見る。ある時刻に同じ点にいれば、次の1秒後も同じ点にいる確率は 1/2 である。一方、異なる2頂点にいれば、次に同じ点へ移るには両方が残り1つの頂点へ動くしかなく、その確率は 1/4 である。これにより p(n) の一次漸化式を立て、定数解を引いて等比数列として解く。 初期条件 p(0)=1 まで忘れずに使う。

解答

時刻 n 秒後に2つの粒子が同じ点にいる確率を p(n) とする。初めはどちらも頂点 A にいるので p(0)=1 である。

ある時刻に2つの粒子が同じ頂点にいるとする。このとき、次の1秒で2つの粒子はそれぞれ隣の2頂点のどちらかへ確率 1/2 で動く。次の時刻にも同じ点にいるのは、2つの粒子が同じ隣の頂点を選ぶ場合であるから、その確率は (12)2+(12)2=12 である。

一方、ある時刻に2つの粒子が異なる頂点にいるとする。例えば一方が A、他方が B にいる場合、次の時刻に同じ点にいるためには、どちらも残りの頂点 C に移るしかない。この確率は 1212=14 である。他の2頂点の組についても同じである。

したがって、時刻 n 秒後から n+1 秒後への移り方を考えるとp(n+1)=12p(n)+14{1p(n)}=14p(n)+14である。この漸化式の一定値を c とすると c=14c+14 より c=13 である。よって p(n+1)13=14(p(n)13) となる。 p(0)=1 だから p(0)13=23 であり、したがって p(n)13=23(14)n である。求める確率は p(n)=13+23(14)n である。

別解

解法2(1粒子の位置分布)

方針

まず1つの粒子だけを考え、時刻 n に頂点Aにいる確率を αn、頂点B、Cにいる確率を対称性によりそれぞれ βn とする。αn+1=βnαn+2βn=1 から位置分布を求める。最後に2粒子の独立性を使い、同じ頂点にいる確率を αn2+2βn2 として計算する。

解答

1つの粒子について、時刻 n 秒後に頂点Aにいる確率を αn とする。頂点BとCはAに関して対称なので、それぞれにいる確率を βn と書ける。このときαn+2βn=1.次の時刻にAへ来るには、BまたはCから確率 1/2 でAを選べばよい。したがってαn+1=12βn+12βn=βn=1αn2.よってαn+113=12(αn13).初期状態では粒子はAにいるので α0=1 である。したがってαn=13+23(12)n.またβn=1αn2=1313(12)n.2つの粒子は独立であり、両方がAにいるか、両方がBにいるか、両方がCにいるときに同じ点にいる。よってp(n)=αn2+2βn2={13+23(12)n}2+2{1313(12)n}2=13+23(14)n.したがってp(n)=13+23(14)nである。

総評

難度4、計算量3。目安時間は12分。3つの頂点を個別に追うより、2粒子が同じ点か異なる点かだけに情報を圧縮するのが決め手である。同じ点から同じ点へ残る確率は 1/2、異なる点から同じ点へ移る確率は 1/4 であり、この2つを混同すると答えがずれる。漸化式を立てた後は、固定値 1/3 を引いて等比数列に直すとすぐに閉じた形になる。p(0)=1 を代入して係数 2/3 を確認すると検算しやすい。 第2解法では1粒子の3頂点上の分布を先に求め、独立な2粒子の位置一致確率として再構成した。

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出典: 京都大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。