方針
∠A=α とおくと、∠B=2α、∠C=π−3α であり、0<α<π/3 である。正弦定理で AB を BC=1 と α で表し、面積を S=21⋅BC⋅ABsin2α として α の関数にする。積和公式で微分しやすい形に直し、端点で面積が0に近づくことを確認して、内部の臨界点から最大値を与える cos2α を求める。
解答
∠A=α とおく。条件より ∠B=2α,∠C=π−3α であり、三角形が存在するため 0<α<3π である。
正弦定理を用いると、BC=1 は ∠A の対辺であり、AB は ∠C の対辺であるから sin3αAB=sinαBC=sinα1 となる。したがって AB=sinαsin3α である。
面積を S とすると、辺 AB と BC のなす角は ∠B=2α なので S=21⋅AB⋅BC⋅sin2α である。よってS=21⋅sinαsin3α⋅1⋅sin2α=21⋅sinαsin3α⋅2sinαcosα=cosαsin3αである。さらに積和公式より S=21(sin4α+sin2α) である。 0<α<π/3 の端である α→0、α→π/3 では面積は0に近づく。したがって最大は内部でとる。微分すると S′=2cos4α+cos2α であるから、最大を与える α では 2cos4α+cos2α=0 が成り立つ。
ここで u=cos2α とおくと cos4α=2u2−1 である。したがって 2(2u2−1)+u=0 すなわち 4u2+u−2=0 を得る。これを解くと u=8−1±33 である。
一方、0<α<π/3 より 0<2α<32π であるから −21<cos2α<1 である。8−1−33<−21 なのでこれは不適であり、cos2α=8−1+33 である。求めるのは cos∠B=cos2α だから cos∠B=833−1 である。
別解
解法2((cos B) による面積最大化)
方針
求める量をそのまま x=cosB とおく。正弦定理と B=2A から辺 AB を 1+2x と表せるため、面積の平方は (1+2x)2(1−x2)/4 となる。定義域 −1/2<x<1 でこの多項式を最大化し、最大を与える x を決定する。
解答
A=α とおき、求める値をx=cosB=cos2αとする。三角形の内角条件から 0<α<π/3 であるため−21<x<1である。
正弦定理と BC=1 よりAB=sinAsinC=sinαsin3α=1+2cos2α=1+2x.したがって三角形の面積 S はS=21AB⋅BC⋅sinB=21(1+2x)1−x2.定義域では S>0 なので、S を最大にすることはF(x)=(1+2x)2(1−x2)を最大にすることと同値である。微分するとF′(x)=4(1+2x)(1−x2)−2x(1+2x)2=2(1+2x)(2−x−4x2).区間 −1/2<x<1 では 1+2x>0 だから、内部の停留点は4x2+x−2=0を満たす。解はx=8−1±33であり、この区間に入るのはx=833−1だけである。また両端に近づくと S→0 となるので、この停留点で面積は最大になる。したがってcosB=833−1である。
総評
難度5、計算量5。目安時間は18分。角を α,2α,π−3α と置き、面積を1変数に落とすところが勝負である。正弦定理で AB=sin3α/sinα と出せば、面積は cosαsin3α まで簡単に整理できる。最大値問題なので、微分方程式を解くだけでなく、端点で面積が0に近づくことと、解のうち cos2α の範囲に入るものだけを選ぶことを明記する必要がある。 第2解法では求める (x=cos B) を直接変数にし、面積の平方を多項式として最大化した。
冊子PDFで見る京大の三角関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 2014年度 前期 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。