方針
と は、 を半分にして左端または右端の半区間へ写す操作である。 回後の値は、 に対して の形で等確率に並ぶことを帰納的に示す。あとは を満たす整数 の個数を数える。 の3で割った余りが の偶奇で変わるため、最後に1つの式へまとめる。
解答
まず、 の取り得る値を調べる。 では である。 回後に の形の値をそれぞれ等確率で取るとする。このとき であり、 である。したがって 回後には の 個の値を等確率で取る。よって帰納法により、 回後の値は の 個であり、すべて等確率である。
したがって となる確率は、 を満たす整数 の個数を で割ればよい。この不等式は である。
が奇数のとき、 は偶数なので である。よって であり、条件は となる。したがって条件を満たす の個数は である。
が偶数のとき、 は奇数なので である。よって であり、条件は となる。したがって条件を満たす の個数は である。
以上よりである。これをまとめると である。
別解
解法2(個数の漸化式)
方針
回後の値が2進小数の中点 を等確率で取ることを示す。 未満の個数 と 未満の個数 を導入し、左右対称性から として、確率の1次漸化式を解く。
解答
まず帰納法により、 回後の値はの 個をそれぞれ確率 で取る。実際、 は添字 をそのまま次の前半へ、 は として後半へ送るので、帰納法が閉じる。
個数の漸化式から求める方法もある。 回後の 個の値のうち、 未満であるものの個数を 、 未満であるものの個数を とする。
回後を作るとき、 を選んだ場合は、もとの がどの値でも となる。したがってこの分だけで 個ある。一方、 を選んだ場合は すなわち であることが必要十分である。よって である。
ここで 回後の値 は、 が現れれば も現れるという左右対称な並びである。また と一致する値はない。したがって 未満の個数は より大きい個数に等しく、 である。ゆえに を得る。
とおくと である。初期値は であり、 だからである。したがって となる。
総評
難度7、計算量5。目安時間は21分。第1解法は 回後の等確率な格子点を直接数え、 の3で割った余りを偶奇で処理する。第2解法は同じ格子の左右対称性から を作り、定常値 との差を解く。2進表示と漸化式という異なる見方が一致し、符号 の由来も明確になる。