方針
文系第5問と同じ構造である。 を で割って余りを定数 とし、整数列 の2階差を調べる。 なら2階差は明示的に となり、0でないまま0に近づく。一方で整数列の2階差は整数なので矛盾する。
解答
は一次式なので、 を で割ると と書ける。ただし は実数定数であり、 は余りである。
正の整数 に対して とおく。仮定より はすべて整数である。また である。
もし であると仮定する。整数列 の2階差 も整数である。一方、一次式 の2階差は0だから である。
とおくとである。したがって である。
は正であり、 と仮定しているから、 は0ではない。また分母は で限りなく大きくなるので である。よって十分大きい では となる。しかし は整数であるから、これは矛盾である。
したがって である。ゆえに となり、 は で割り切れる。
別解
解法2(1階差の収束)
方針
を で割った余りを とし、整数列 の1階差を取る。その差は整数でありながらある実数へ収束するので、十分先では一定の整数になる。一方、 なら差は とともに変化し続けるため矛盾する。
解答
1階差だけでも余りを消せる。上と同じく とし、 と仮定する。整数列 の差 も整数である。一方、であるから、 である。
整数列がある実数に収束するなら、十分大きいところでは同じ整数に固定される。したがって、ある整数 が存在して、十分大きいすべての で となる。すると が十分大きいすべての で成り立つ。しかし右辺は であり、分母が とともに変化するので一定ではない。これは矛盾である。
よって であり、 は で割り切れる。
総評
難度7、計算量5。目安時間は25分。係数が正の実数でも、商がすべての正整数で整数になるという条件が非常に強い。余りが残ると の2階差が残り、それが整数でありながら0へ近づくという矛盾を作れる。通分を省くと「0ではない」ことの根拠が弱くなるので、2階差の具体式まで書くのがよい。 実数係数では係数の有理性に頼れないため、整数値列そのものの性質を使うのが本質である。第2解法の1階差はこの点をより直接に示している。