京都大学 2019年度
文系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系学部
- 分野
- 数と式、指数・対数
- 解法
- 計算整理、剰余分類、範囲評価
- 難易度
- 4 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
次の各問に答えよ。
問1 aは実数とする。xに関する整式x5+2x4+ax3+3x2+3x+2を整式x3+x2+x+1で割ったときの商をQ(x),余りをR(x)とする。R(x)のxの1次の項の係数が1のとき,aの値を定め,さらにQ(x)とR(x)を求めよ。
問2 8.9418の整数部分は何桁か。また最高位からの2桁の数字を求めよ。例えば,12345.6789の最高位からの2桁は12を指す。
出典:京都大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第1問
方針
解法1
問1は整式の割り算を実行し、余りの1次の係数から a を決める。問2は常用対数を取り、整数部分から桁数を、仮数から最高位2桁を読む。
解法2
問1は割る式を (x+1)(x2+1) と因数分解し、余りをその根で評価して係数を決める。問2は、対数の仮数が log101.33 と log101.34 の間にあることを使い、丸め誤差に依存せず最高位2桁を確定する。
解答
解法1
問1
割られる整式を
P(x)=x5+2x4+ax3+3x2+3x+2
とおく。整式の割り算を行うと
P(x)=(x3+x2+x+1)(x2+x+a−2)+(−a+3)x2+(−a+4)x+(−a+4)
を得る。したがって
Q(x)R(x)=x2+x+a−2,=(−a+3)x2+(−a+4)x+(−a+4)
である。R(x) の1次の係数が1なので
−a+4=1
より a=3 である。ゆえに
a=3,Q(x)=x2+x+1,R(x)=x+1
となる。
問2
常用対数を取ると
log108.9418=18log108.94=17.1240⋯
である。よって
8.9418=100.1240⋯×1017
であり、整数部分は18桁である。また
100.1240⋯=1.330⋯
だから、最高位からの2桁は13である。
解法2
問1
余りを
R(x)=ux2+x+w
とおく。割る式は
x3+x2+x+1=(x+1)(x2+1)
なので、P(x)−R(x) は x=−1,i,−i で0になる。
まず
P(i)=1+(4−a)i
である。一方、R(i)=−u+i+w だから、虚部を比較して
4−a=1
より a=3 を得る。さらに実部から
w−u=1
である。また P(−1)=0 であるから
R(−1)=u−1+w=0,u+w=1
となる。これらを解けば u=0,w=1 であり、R(x)=x+1 である。商は恒等式
P(x)−R(x)=(x3+x2+x+1)Q(x)
から
Q(x)=x2+x+1
と求まる。
問2
α=18log108.94−17
とおくと、α=0.1240⋯ である。対数表または十分な精度の計算により
log101.33=0.12385⋯<α<0.12710⋯=log101.34
となる。したがって
1.33<10α<1.34
であり、
1.33×1017<8.9418<1.34×1017
を得る。ゆえに整数部分は18桁、最高位からの2桁は13である。