京都大学 2019年度
文系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系学部
- 分野
- 関数、方程式・不等式
- 解法
- 絶対値の処理、場合分け、グラフの概形
- 難易度
- 4 / 10 計算量 4 / 10 目安 —
問題
aは実数とし,bは正の定数とする。xの関数f(x)=x2+2(ax+b∣x∣)の最小値mを求めよ。さらに,aの値が変化するとき,aの値を横軸に,mの値を縦軸にとってmのグラフをかけ。
出典:京都大学 2019年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問
方針
解法1
絶対値を x≧0 と x<0 に分け、各半直線上で2次関数の頂点が定義域に入るかを調べる。最後に3つの a の範囲をまとめ、式に対応するグラフを描く。
解法2
r=∣x∣ を固定すると、x の符号は一次項 2ax を最小にする側へ選べる。これにより1変数 r≧0 の2次関数へまとめ、∣a∣ と b の大小だけで判定する。
解答
解法1
x≧0 では
f(x)=x2+2(a+b)x={x+(a+b)}2−(a+b)2
である。頂点 x=−(a+b) が x≧0 に入るのは a≦−b のときだから、この半直線での最小値は
{−(a+b)20(a<−b),(a≧−b)
である。
一方、x<0 では
f(x)=x2+2(a−b)x={x+(a−b)}2−(a−b)2
である。頂点 x=b−a が負になるのは a>b のときである。したがって全体の最小値は
m=⎩⎨⎧−(a+b)20−(a−b)2(a<−b),(−b≦a≦b),(a>b)
となる。
解法2
r=∣x∣≧0 を固定する。このとき x=r または x=−r であり、2ax の小さい方は −2∣a∣r である。したがって、∣x∣=r を満たす x の中での最小値は
r2−2∣a∣r+2br=r2+2(b−∣a∣)r
である。
よって求める m は、r≧0 における
φ(r)=r2+2(b−∣a∣)r
の最小値に等しい。∣a∣≦b なら b−∣a∣≧0 だから、r=0 で
m=0
となる。∣a∣>b なら
φ(r)={r−(∣a∣−b)}2−(∣a∣−b)2
であり、頂点 r=∣a∣−b>0 で
m=−(∣a∣−b)2
となる。これを a の符号に応じて書き直すと
m=⎩⎨⎧−(a+b)20−(a−b)2(a<−b),(−b≦a≦b),(a>b)
を得る。グラフは解法1の図のとおりである。