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京都大学 2023年度 前期日程 一般選抜文系数学 第2問

空間内の4点OABCは同一平面上にないとする.
DPQを次のように定める.
DOD=OA+2OB+3OCを満たし,
Pは線分OA1:2に内分し,点Qは線分OBの中点である.
さらに,直線OD上の点Rを,直線QRと直線PCが交点を持つように定める.
このとき,線分ORの長さと線分RDの長さの比OR:RDを求めよ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安18

ベクトル ベクトル成分計算文字消去座標設定

方針

O,A,B,C が同一平面上にないので,OA,OB,OC を一次独立な基底として扱う。R は直線 OD 上にあるため OR=λOD とおく。直線 QR 上の点と直線 PC 上の点をそれぞれパラメータで表し,交点をもつ条件を3つの基底の係数比較に直す。最後に 0<λ<1 を確認して OR:RD を求める。

解答

OA=a,OB=b,OC=cとおく。4点 O,A,B,C は同一平面上にないから,a,b,c は一次独立である。

条件よりOD=a+2b+3c,OP=13a,OQ=12bである。R は直線 OD 上にあるので,ある実数 λ により OR=λ(a+2b+3c) と表せる。

直線 QR と直線 PC の交点を X とする。X が直線 QR 上にあることから,ある実数 s を用いてOX=OQ+s(OROQ)=sλa+{12+s(2λ12)}b+3sλcである。一方,X が直線 PC 上にあることから,ある実数 t を用いてOX=OP+t(OCOP)=1t3a+tcである。

一次独立性より係数を比較するとsλ=1t3,12+s(2λ12)=0,3sλ=tを得る。第1式と第3式から t3=1t3 なので t=12,sλ=16 である。したがって s=1/(6λ) であり,これを第2式へ代入すると 12+16λ(2λ12)=0 となる。整理して12+13112λ=0,112λ=56だから λ=110 である。

よって R は線分 OD 上にあり,OR:RD=λ:(1λ)=110:910=1:9 である。

別解

解法2(平面の方程式を用いる方法)

方針

OA,OB,OC を基底とする座標を入れる。直線 QR と直線 PC が交わるなら,R は3点 P,Q,C の定める平面上にある。平面 PQC の方程式に,直線 OD 上の点 R=(λ,2λ,3λ) を代入して λ を決める。最後に2直線が平行でないことも確認する。

解答

OA,OB,OC を基底とし,各点をこの基底に関する座標で表す。するとP=(13,0,0),Q=(0,12,0),C=(0,0,1)である。

3点 P,Q,C を通る平面は,切片形でx1/3+y1/2+z1=1,すなわち3x+2y+z=1と表される。

一方,R は直線 OD 上にあるから,ある実数 λ によってR=(λ,2λ,3λ)と書ける。直線 QR と直線 PC が交わるなら,R は平面 PQC 上になければならない。よって3λ+22λ+3λ=1であり,10λ=1,すなわち λ=1/10 を得る。

実際,このときQR=(110,310,310),PC=(13,0,1)は平行でない。両直線は同一平面 PQC 上にあり,平行でもないので,確かに交点をもつ。

また 0<λ<1 だから R は線分 OD 上にある。したがってOR:RD=λ:(1λ)=110:910=1:9である。

総評

目安時間は18分程度。空間図形に見えるが,実質は一次独立な3つのベクトルの係数比較である。交点条件を立てるとき,直線 QR と直線 PC のパラメータを混同しないことが重要。sλ=1/6 だけで止めず,第2式に戻して λ を決める流れを明示すると,R の位置と比 OR:RD が読みやすい答案になる。 別解では交点条件を『Rが平面PQC上にある』と一段抽象化できる。ただし同一平面上の2直線が平行でないことまで確認して,必要条件だけで終わらせないことが大切である。

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出典: 京都大学 令和5年度一般選抜 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。