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京都大学 2023年度 前期日程 一般選抜文系数学 第1問

次の各問に答えよ.

問1 nを自然数とする.1個のさいころをn回投げるとき,
出た目の積が5で割り切れる確率を求めよ.

問2 次の式の分母を有理化し,分母に3乗根の記号が含まれない式として表せ.55293+33+5

難易度4/ 10計算量4/ 10目安12

確率数と式 余事象、独立性の利用、式変形

方針

問1は余事象を使い,積が5で割り切れない条件を「n 回すべてで5が出ない」と読み替える。問2は t=33 とおき,分母を 2t2+t+5 として,t3=3 を用いながら逆数を At2+Bt+C 型で探す。積の t2,t,1 の係数を比較し,分母に3乗根が残らない形へ整理する。

解答

問1
出た目の積が5で割り切れるためには,少なくとも1回は5の目が出ればよい。したがって,その余事象は n 回とも5以外の目が出る ことである。1回の試行で5以外の目が出る確率は 5/6 であり,各試行は独立であるから,余事象の確率は (56)n である。よって求める確率は 1(56)n である。

問2 t=33 とおくと,t3=3 であり,分母は 293+33+5=2t2+t+5 である。分母を有理化するため,(2t2+t+5)(At2+Bt+C)=55 となる A,B,C を求める。

左辺を展開し,t3=3t4=3t を用いて整理すると(2t2+t+5)(At2+Bt+C)=(5A+B+2C)t2+(6A+5B+C)t+(3A+6B+5C)である。これが定数55に等しいための条件は 5A+B+2C=0,6A+5B+C=0,3A+6B+5C=55 である。この連立方程式を解くと A=92,B=72,C=192 となる。したがって55293+33+5=993+733+192である。

別解

解法2(場合の数と乗法公式による方法)

方針

問1は全 6n 通りから5が一度も出ない 5n 通りを引く。問2は a=33 とおき,まず分母に a22a+4 を掛けて 11(a2+1) にする。さらに (a2+1)(3aa2+1)=10 を用い,係数比較をせず乗法公式の積だけで有理化する。

解答

問1
さいころを n 回投げた結果は全部で 6n 通りあり,どれも同様に確からしい。積が5で割り切れないのは,どの回にも5が出ない場合であり,これは 5n 通りである。したがって求める確率は6n5n6n=1(56)nである。

問2a=33 とおくと a3=3 であり,分母は 2a2+a+5 となる。まず(2a2+a+5)(a22a+4)=2a43a3+11a26a+20=11(a2+1)である。また(a2+1)(a4a2+1)=a6+1=10であり,a4=3a より a4a2+1=3aa2+1 である。したがって552a2+a+5=5(a22a+4)a2+1=(a22a+4)(3aa2+1)2=9a2+7a+192.よって55293+33+5=993+733+192である。

総評

目安時間は12分程度。問1は「積が5で割り切れる」を「5が少なくとも1回出る」と読み替えれば,余事象で処理できる。問2は3乗根の有理化で,t3=3 を使って2次以下に戻す計算が中心である。係数比較では定数項が 3A+6B+5C になる点を落としやすい。小問集合だが,理由を省かず書けば確実な得点源になる。 問2は係数比較と乗法公式のどちらでも解ける。乗法公式による方法では,何を掛ければ次数が3の倍数へまとまるかを見通す力が要る。最終式は代入して分母との積が55になることを確認できる。

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出典: 京都大学 令和5年度一般選抜 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。