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京都大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第4問

座標空間の4点O,A,B,Cは同一平面上にないとする.s,t,uは0でない実数とする.
直線OA上の点L,直線OB上の点M,直線OC上の点NOL=sOA,OM=tOB,ON=uOCが成り立つようにとる.

(1) s,t,u1s+2t+3u=4
満たす範囲であらゆる値をとるとき,
3点L,M,Nの定める平面LMNは,s,t,uの値に無関係な一定の点Pを通ることを示せ.
さらに,そのような点Pはただ一つに定まることを示せ.

(2) 四面体OABCの体積をVとする.
(1)における点Pについて,四面体PABCの体積をVを用いて表せ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安22

ベクトル図形と方程式 ベクトル成分計算、一意性証明、体積計算

方針

OA,OB,OC を基底にして,点を座標 (X,Y,Z) で表す。L,M,N はそれぞれ3本の座標軸上の切片なので,平面 LMN は切片形 Xs+Yt+Zu=1 で書ける。条件式と同じ係数を持つ点を探せば一定点の存在が出る。一意性は a=1/s,b=1/t,c=1/u とおき,a+2b+3c=4 のもとで平面方程式が恒等的に成り立つことから係数比較する。体積は,PA,B,C に関する係数和が 3/2 であるため,平面 ABC からの距離が O の距離の 1/2 になることを使う。

解答

(1)
OA,OB,OC は一次独立である。点 QOQ=XOA+YOB+ZOCと表すことにする。この座標で L=(s,0,0),M=(0,t,0),N=(0,0,u) であるから,平面 LMNXs+Yt+Zu=1 と書ける。

いまOP=14OA+12OB+34OCと定める。この点の座標は (14,12,34) である。したがって1/4s+1/2t+3/4u=14(1s+2t+3u)=1となる。よって,条件を満たすすべての s,t,u に対して,点 P は平面 LMN 上にある。

次に一意性を示す。条件を満たすすべての平面 LMN に共通する点を (X,Y,Z) とする。a=1sb=1tc=1u とおくと,条件は a+2b+3c=4 であり,共通点であることから aX+bY+cZ=1 が成り立つ。c=4a2b3 を代入するとa(XZ3)+b(Y2Z3)+4Z3=1である。ここで a,b は条件を保ったまま範囲をもって動かせるので,a,b の係数はともに 0 でなければならない。したがって X=Z3,Y=2Z3,4Z3=1 となる。これより (X,Y,Z)=(14,12,34) であり,共通点は上で得た P ただ一つである。

(2)
POP=14OA+12OB+34OCであり,A,B,C の係数の和は 14+12+34=32 である。すなわち,O,A,B,C の係数の和を 1 とする表し方で書けば P=12O+14A+12B+34C である。

平面 ABC は,この座標では X+Y+Z=1 で表される。OX+Y+Z=0PX+Y+Z=32 にある。したがって,平面 ABC から P までの距離は,平面 ABC から O までの距離の 321=12 倍である。底面を三角形 ABC と見れば,四面体の体積は高さに比例するので,四面体 PABC の体積は四面体 OABC の体積 V12 倍である。

よって求める体積は V2 である。

総評

公式の出題意図は、空間ベクトルと空間図形の基礎理解および論証力を問うとしている。空間ベクトルを切片形の平面方程式に落とす問題。目安時間は22分前後。存在だけなら条件式を4で割れば見えるが,一意性では 1/s,1/t,1/u が条件式の中で動くことを使って係数比較する必要がある。体積では,P が四面体の内部にあると誤解しやすいが,係数和が 3/2 なので平面 ABC の外側にあり,高さは O 側の高さの半分である。採点上は,基底の取り方,平面 LMN の式,一意性の係数比較,体積比の根拠を順に分けて書くと安定する。
固定点の平面条件を複数の値で再検算し、平面 ABC からの高さの比が 1/2 であることを確認した。

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出典: 京都大学 2025年度 一般選抜 数学(理系)(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。