方針
f(x)を2つの二次関数x2とh(x)=−x2+2ax+3a2/2の大きい方として表す。それぞれの区間[−1,1]での最大値を求め,a=1で頂点の位置を分け,さらに候補値の比較からa=2/5を境界として場合分けする。
解答
絶対値の中をg(x)=x2−ax−43a2とおく。g(x)≧0ならf(x)=x2,g(x)<0ならf(x)=−x2+2ax+23a2である。ここでh(x)=−x2+2ax+23a2=−(x−a)2+25a2とおく。x2−h(x)=2g(x)だから,符号にかかわらずf(x)=max{x2,h(x)}である。したがってfの最大値は,x2とh(x)の区間[−1,1]における最大値を比較すれば求められる。
x2の最大値は1である。一方,hは頂点x=aをもつ上に凸でない二次関数である。0<a≦1では頂点が区間内にあるので−1≦x≦1maxh(x)=h(a)=25a2である。a≧1ではh′(x)=2(a−x)≧0より区間で単調増加だから−1≦x≦1maxh(x)=h(1)=23a2+2a−1である。
0<a≦1では,1と5a2/2が一致するのはa=2/5である。a≧1ではh(1)≧h(1)∣a=1=5/2>1だからh(1)が最大候補となる。以上より最大値は⎩⎨⎧125a223a2+2a−1(0<a≦52),(52≦a≦1),(1≦a)である。a=2/5およびa=1では隣り合う式の値が一致する。
総評
絶対値つき二次関数を2つの二次関数の上包絡として扱う最大値問題。目安時間は18分。f(x)=max{x2,h(x)}と表せば,x2の最大値1と,h(x)=−(x−a)2+5a2/2の区間最大値を比較すればよい。頂点が区間を出るa=1と,候補値が交わるa=2/5が場合分けの境界になる。
公式出題意図との対応:公式は絶対値と二次関数で表された関数の区間最大・最小について,正しい場合分けと論証を求めている。解答では絶対値を最大値表示へ変換し,境界値で式が一致することまで確認した。
出典確認:公式問題PDF第2ページの文系第3問と原寸照合済み。公式資料は出題意図のみである。公式URLの保存版を用いた。
独立検算:複数のaについて区間[−1,1]を細分して数値最大を探索し,3つの式と一致した。a=2/5では1=5a2/2,a=1では5a2/2=3a2/2+2a−1=5/2となる。
冊子PDFで見る京大の関数の問題で問題集を作る
出典: 京都大学 令和6年度一般選抜 数学(文系) 公式問題・出題意図等(大学公式の問題PDF(2ページ))。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。