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京都大学 2026年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

rは正の実数とする.1辺の長さが1の正四面体OABCにおいて,辺OA上に点Pをとる.
点Pが辺OA上のどこにあっても,点Pを中心とする半径rの球面が,
辺BCと共有点をもたないようなrの範囲を求めよ.
ただし,点O,Aは辺OAに含まれ,点B,Cは辺BCに含まれるとする.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

ベクトル図形と方程式 座標設定、範囲評価、図形的解釈

方針

正四面体の対辺 OABC は垂直であり,それぞれの中点を結ぶ線分も両方の辺に垂直である。点 P を辺 OA 上のパラメータで表し,辺 BC 上の点との距離の取りうる範囲を調べる。球面が辺 BC と共有点をもつのは,辺 BC 上のある点と P との距離がちょうど r になるときである。したがって,P が動くときに現れる距離全体の範囲を求め,そこから外れる r を答える。

解答

OA の中点を M,辺 BC の中点を N とする。正四面体では,対辺 OABC は垂直であり,また MN は両方の辺に垂直である。正四面体の1辺の長さは1なので,三角形 OBC は1辺の長さが1の正三角形である。したがって,頂点 O から辺 BC の中点 N までの距離は ON=32 である。

また OM=1/2 であり,MNOA だから MN2=ON2OM2=3414=12 である。よって MN=12 である。

P を辺 OA 上にとる。MP=u とおくと,P が辺 OA 上を動くとき 12u12 である。辺 BC 上の点 Q を,NQ=v と表す。ただし 12v12 である。OA,BC,MN は互いに直交する方向にあるので,PQ2=MP2+MN2+NQ2=u2+12+v2 である。

したがって,PQ がそれぞれ辺 OA,辺 BC 上を動くとき,距離 PQ の2乗は u2+v2+12 の形で表される。ただし u21/4v21/4 であるから,その最小値は 12 であり,最大値は 12+14+14=1 である。さらに w=u2+v20w1/2 のすべての値をとる。実際,0w1/4 では u=w, v=01/4w1/2 では u=1/2, v=w1/4 と選べばよい。したがって,距離 PQ の取りうる値は 12PQ1 のすべてである。

P を中心とする半径 r の球面が辺 BC と共有点をもつのは,ある QBC について PQ=r となるときである。したがって,どこかの POA で共有点が生じる半径は 12r1 である。

問題では,点 P が辺 OA 上のどこにあっても共有点をもたないことを要求している。よって求める r の範囲は,この区間の外側であり,r>0 に注意して 0<r<12,1<r である。

総評

難度5,計算量4。想定時間は15分程度。球ではなく球面なので,辺 BC 上の点までの距離が半径 r と等しくなるかを判定する問題である。対辺の中点 M,N を使うと3方向が直交し,PQ2=u2+v2+1/2 となる。距離の最小値だけで終えず,最大値1までの全値が実現することを示すのが採点上の要点である。端点 r=1/2,1 では実際に共有点があるため答えから除く。座標を置いて正四面体の4頂点を具体化する方法でも確認できるが,中点と三平方の定理による本解法が短い。文理共通の得点源として15分以内にまとめたい。

冊子PDFで見る京大のベクトルの問題で問題集を作る

出典: 京都大学 令和8年度一般選抜 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。