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九州大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第5問

kを自然数とするとき,次の問に答えよ.

(1) a1=2an+1k=an (n1)を満たす実数の数列{an}について,
an>0 (n1)を示し,第nanを求めよ.

(2) 上の数列{an}の初項から第n項までの積
bn=a1a2an (n1)を求めよ.

(3) c1=3cn+1k=2cn (n1)を満たす実数の数列{cn}について,
ncnを求めよ.

難易度6/ 10計算量5/ 10目安20

数列指数・対数 漸化式の変形、場合分け、和の計算

方針

実数列がすべての自然数 n で定義されることから、各項が正であることを先に確認する。正であると分かれば、an+1=an1/k と見て指数の形で一般項を出せる。積 bn は指数部分の等比和に帰着する。cn については cn>0 を確認したうえで dn=log2cn とおき、一次の漸化式を解く。k=1 だけは分母 k1 が使えないので必ず別に扱う。

解答

(1)
まず an>0 を示す。a1=2>0 である。k が奇数のとき、an+1k=an>0 から an+1>0 である。k が偶数のとき、もしある an+1<0 が起これば、次の式 an+2k=an+1 は左辺が 0 なのに右辺が負となり、実数では成り立たない。したがって無限に続く実数列では負の項は出ない。また an+1=0 なら an=0 となるので、a1=2 に反する。よって an>0(n1) である。

したがって an+1=an1k と書ける。k=1 のときは an+1=an だから an=2 である。 k1 のとき、an=2rn とおくと r1=1,rn+1=rnk である。よって rn=1kn1 となり、an=21kn1 である。

(2) k=1 のときは an=2 であるから bn=2n である。 k1 のとき、(1) より bn=21+1k+1k2++1kn1 である。指数部分は等比数列の和なので1+1k+1k2++1kn1=1(1k)n11k=k(1kn)k1である。したがって bn=2k(1kn)k1 である。

(3) c1=3>0 であり、(1) と同じ理由で cn>0(n1) である。そこで dn=log2cn とおく。cn+1k=2cn の両辺の2を底とする対数をとると kdn+1=1+dn すなわち dn+1=dn+1k である。 k=1 のときは cn+1=2cn だから cn=32n1 である。 k1 のとき、定数 LL=(L+1)/k を満たすように選ぶと L=1k1 である。よって dn+1L=1k(dnL) となる。d1=log23 だからdn=L+d1Lkn1=1k1+(log231k1)1kn1である。したがってcn=21k1+(log231k1)1kn1である。

別解

解法2(基準値で規格化)

方針

an は指数だけを追って帰納的に求める。cn は正の定常値で割ると an と同じ漸化式になる。k=1 は分母が消えるため最初に分離する。

解答

(1)
実数列がすべての n で続くため、偶数乗の場合にも負の項は現れず、0も a1=2 に反する。よって an>0 である。

an=2αn と置けばkαn+1=αn,α1=1.よってαn=1kn1,an=21/kn1.この式は k=1 のときも an=2 を与える。

(2) bn=a1a2an=21+1/k++1/kn1.したがってbn={2n,k=1,2k(1kn)/(k1),k>1.(3)
k=1 なら cn+1=2cn だからcn=32n1.k>1 とし、L=21/(k1)と置くと Lk=2L である。dn=cn/L と置けばdn+1k=dn,d1=3L.(1)と同じ指数の変化からdn=(3L)1/kn1.ゆえにcn=21/(k1)(321/(k1))1/kn1.

総評

累乗根で定まる数列を扱う問題で、目安は20分。偶数乗では符号の候補があるが、無限に続く実数列という条件から正値に決まる。k=1とk>1を必ず分け、求めた一般項は元の漸化式へ代入して確認する。

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出典: 九州大学 1987年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。