方針
実数列がすべての自然数 n で定義されることから、各項が正であることを先に確認する。正であると分かれば、an+1=an1/k と見て指数の形で一般項を出せる。積 bn は指数部分の等比和に帰着する。cn については cn>0 を確認したうえで dn=log2cn とおき、一次の漸化式を解く。k=1 だけは分母 k−1 が使えないので必ず別に扱う。
解答
(1)
まず an>0 を示す。a1=2>0 である。k が奇数のとき、an+1k=an>0 から an+1>0 である。k が偶数のとき、もしある an+1<0 が起これば、次の式 an+2k=an+1 は左辺が ≧0 なのに右辺が負となり、実数では成り立たない。したがって無限に続く実数列では負の項は出ない。また an+1=0 なら an=0 となるので、a1=2 に反する。よって an>0(n≧1) である。
したがって an+1=ank1 と書ける。k=1 のときは an+1=an だから an=2 である。 k=1 のとき、an=2rn とおくと r1=1,rn+1=krn である。よって rn=kn−11 となり、an=2kn−11 である。
(2) k=1 のときは an=2 であるから bn=2n である。 k=1 のとき、(1) より bn=21+k1+k21+⋯+kn−11 である。指数部分は等比数列の和なので1+k1+k21+⋯+kn−11=1−k11−(k1)n=k−1k(1−k−n)である。したがって bn=2k−1k(1−k−n) である。
(3) c1=3>0 であり、(1) と同じ理由で cn>0(n≧1) である。そこで dn=log2cn とおく。cn+1k=2cn の両辺の2を底とする対数をとると kdn+1=1+dn すなわち dn+1=kdn+1 である。 k=1 のときは cn+1=2cn だから cn=3⋅2n−1 である。 k=1 のとき、定数 L が L=(L+1)/k を満たすように選ぶと L=k−11 である。よって dn+1−L=k1(dn−L) となる。d1=log23 だからdn=L+kn−1d1−L=k−11+(log23−k−11)kn−11である。したがってcn=2k−11+(log23−k−11)kn−11である。
別解
解法2(基準値で規格化)
方針
an は指数だけを追って帰納的に求める。cn は正の定常値で割ると an と同じ漸化式になる。k=1 は分母が消えるため最初に分離する。
解答
(1)
実数列がすべての n で続くため、偶数乗の場合にも負の項は現れず、0も a1=2 に反する。よって an>0 である。
an=2αn と置けばkαn+1=αn,α1=1.よってαn=kn−11,an=21/kn−1.この式は k=1 のときも an=2 を与える。
(2) bn=a1a2⋯an=21+1/k+⋯+1/kn−1.したがってbn=⎩⎨⎧2n,2k(1−k−n)/(k−1),k=1,k>1.(3)
k=1 なら cn+1=2cn だからcn=3⋅2n−1.k>1 とし、L=21/(k−1)と置くと Lk=2L である。dn=cn/L と置けばdn+1k=dn,d1=L3.(1)と同じ指数の変化からdn=(L3)1/kn−1.ゆえにcn=21/(k−1)(21/(k−1)3)1/kn−1.
総評
累乗根で定まる数列を扱う問題で、目安は20分。偶数乗では符号の候補があるが、無限に続く実数列という条件から正値に決まる。k=1とk>1を必ず分け、求めた一般項は元の漸化式へ代入して確認する。
冊子PDFで見る九大の数列の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 1987年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。