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九州大学 1987年度 前期日程 第2次学力試験文系数学 第4問

1辺の長さが1であるような正四面体の頂点をABCDとする.
ABt:(1t)に内分する点をE,辺AC(1t):tに内分する点をFとする.
このとき,次の問に答えよ.

(1) ベクトルe=DE
f=DFの長さと
内積eftで表せ.

(2) θ=EDFとする.
0<t<1のとき,cosθの動く範囲を求めよ.

難易度5/ 10計算量5/ 10目安20

ベクトル図形と方程式 内積の利用、範囲評価、微分による最大最小

方針

頂点 D を基準にして、DA,DB,DC の長さと内積を先に固定する。正四面体では3本の辺のなす角がすべて 60 なので、相互の内積は 1/2 になる。内分点 E,F をこの3本のベクトルで表し、長さと内積を計算する。cosθ は1変数関数になるため、微分で増減と端の近づき方を調べて範囲を決める。

解答

(1) DA=u,DB=v,DC=wとおく。正四面体の一辺は1であり、三角形 DABDBCDCA はいずれも正三角形である。したがってu=v=w=1,uv=vw=wu=12である。

E は辺 ABt:(1t) に内分するので DE=(1t)u+tv である。また点 F は辺 AC(1t):t に内分するので DF=tu+(1t)w である。よってe=(1t)u+tv,f=tu+(1t)wである。

まず長さを計算する。 e2=(1t)2+t2+2t(1t)12=1t+t2 である。同じ計算で f2=1t+t2 となる。したがって e=f=1t+t2 である。

次に内積はef=t(1t)+(1t)212+t212+t(1t)12である。整理すると ef=1+tt22 である。よって ef=1+tt22 である。

(2) (1) よりcosθ=efef=1+tt22(1t+t2)である。これを h(t)=1+tt22(1t+t2) とおく。

微分すると h(t)=12t(1t+t2)2 である。分母は常に正なので、0<t<1/2 で増加し、1/2<t<1 で減少する。したがって最大値は t=1/2 のときでh(12)=1+12142(112+14)=56である。

一方、t0<t<1 を動くので端点 t=0,1 は含まれない。t0+0 または t10 のとき h(t)12 である。したがって 12<cosθ56 が求める範囲である。

別解

解法2(空間座標と対称式)

方針

正四面体を具体的な空間座標に置き、内分点を直接計算する。角の余弦は u=t(1t) だけの式に直し、0<u1/4 と単調性から範囲を決める。

解答

(1)
次のように正四面体を置く。D=(0,0,0),A=(1,0,0),B=(12,32,0),C=(12,36,23).どの2点間の距離も1である。内分公式からE=(1t)A+tB,F=tA+(1t)C.したがって e=Ef=F として各成分を計算すればe2=f2=1t+t2,ef=1+tt22.よってe=f=1t+t2.(2)
u=t(1t) と置くと、0<t<1 では0<u14であり、等号は t=1/2 のときに成り立つ。(1)の式はcosθ=1+u2(1u)となる。右辺は u が大きいほど大きい。u0 のとき 1/2 に近づくが u=0 は取らず、u=1/4 のとき 5/6 である。したがって12<cosθ56.

総評

正四面体の内分点が作る角の範囲を求める問題で、目安は20分。内分比の向きを取り違えやすい。余弦をtだけで出した後、微分またはu=t(1-t)への置換で端点が含まれないことまで判定する。

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出典: 九州大学 1987年度 数学(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。