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九州大学 1992年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第1問

平面上に四角形 ABCD と、この四角形の外部に点 E がある。
これらの点から得られるベクトルについて2AE+3AD+2AB=0,8EA+AB=3(BC+DC)が成り立つとき、次の問いに答えよ。

(1)
a=EA
b=EB
c=EC
d=ED
とおく。c
b,d で表せ。

(2) 四角形 BCDE はどのような四角形か。

(3) 直線 EA と直線 BD の交点を F とするとき、
EAAF の長さの比を求めよ。

(4) 四角形 ABCD と四角形 BCDE の面積の比を求めよ。

難易度6/ 10計算量6/ 10目安22

ベクトル ベクトル成分計算、面積比、計算整理

方針

2つの条件式をすべて a=EA,b=EB,c=EC,d=ED で表し直す。第1式から ab,d で表し、第2式へ代入して c を決める。四角形 BCDE の形は辺ベクトルで判定し、交点 FEA 上と BD 上の2通りに表して係数比較する。面積比は b,d を基準にした平面座標で四角形 ABCD の面積を計算し、平行四辺形 BCDE と比べる。

解答

(1) AE=a,AD=da,AB=baである。第1式 2AE+3AD+2AB=0 に代入すると 2a+3(da)+2(ba)=0 である。よって 2b+3d7a=0 となり、a=2b+3d7 を得る。

次に第2式を a,b,c,d で表す。EA=a,AB=ba,BC=cb,DC=cdだから 8a+(ba)=3{(cb)+(cd)} である。すなわち 7a+b=6c3b3d である。ここに 7a=2b+3d を代入すると 3b+3d=6c3b3d となる。したがって 6c=6b+6d より c=b+d である。

(2)
(1)より c=b+d であるからBC=cb=d,ED=dである。またCD=dc=b,BE=bである。したがって、向かい合う2組の辺がそれぞれ平行で長さも等しいので、四角形 BCDE平行四辺形 である。

(3)
F は直線 EA 上にあるので、ある実数 u を用いて EF=ua と書ける。また直線 BD 上にもあるので、ある実数 v を用いて EF=b+v(db)=(1v)b+vd とも書ける。

一方 a=27b+37d だから ua=2u7b+3u7d である。係数を比較すると 2u7=1v,3u7=v である。第2式を第1式へ代入して 2u7=13u7 より u=75 を得る。したがって FE から A を越えた位置にあり、AF=(751)EA=25EA である。ゆえに EA:AF=5:2 である。

(4)
平行四辺形 BCDE の面積を基準にする。b,d を2つの方向の基準として、点を係数で表すと E=(0,0),B=(1,0),D=(0,1),C=(1,1), であり、また A=27b+37d だから A=(27,37) である。

この座標で四角形 ABCD の面積を求める。平行四辺形 BCDE の面積を1と見れば、四角形 ABCD の面積は12270+11+11+037(371+01+10+127)である。したがって [ABCD]=12(257)=914 となる。よって [ABCD]:[BCDE]=9:14 である。

別解

解法2

方針

E を原点とし、EB,ED の係数をそのまま座標として使う。面積比は四角形を三角形に分け、同じ底辺に対する高さの比で求める。

解答

(1)

第1の関係式を E を始点とするベクトルへ直すと2EA+3(EDEA)+2(EBEA)=0.したがって7EA=2EB+3ED.第2の関係式へ代入して整理すればEC=EB+ED.(2)BC=ED,DC=EBだから、四角形 BCDE は平行四辺形である。

(3) EF=uEA とおく。
一方、FBD 上にあるからEF=(1v)EB+vEDとも書ける。uEA=2u7EB+3u7EDと係数を比べると2u7=1v,3u7=v.よって u=7/5 でありEA:AF=1:(751)=5:2.(4)

平行四辺形 BCDE の面積を T とする。
対角線 BD により[BCD]=T2.またEA=27EB+37EDであり、係数の和が 5/7 だから、点 A から直線 BD までの高さは
E から直線 BD までの高さの 2/7 倍である。したがって[ABD]=27[EBD]=T7.ゆえに[ABCD]=[BCD]+[ABD]=(12+17)T=914T.よって[ABCD]:[BCDE]=9:14.

総評

ベクトル条件を、基準点 E から見た4本のベクトルに統一する問題である。目安時間は22分。(1)では DC=cd の向きを間違えやすい。(3)は交点を2通りに表して係数比較するだけだが、u=75 となるため FA の外側に出ることを読み取る必要がある。(4)は b,d を基準にすれば、平行四辺形の面積を1として比だけを計算できる。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合した。高校数学の範囲内で完結させた。

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出典: 九州大学 1992年度 前期 文系・理系 第1問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。