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九州大学 1993年度 前期日程 第2次学力試験理系数学 第2問

中心がC(0,1,1)である半径1の球をSとする.
A(0,0,2)および球S上の点B(0,1,0)を考える.
Bを通りACに垂直な平面で球Sを切ることにより得られる円をKとする.
Pが円K上にあるとき,直線APxy平面と交わる点をQとする.
このとき次の問に答えよ.

(1) ベクトルABACの内積を計算せよ.

(2)Qの座標を(x,y,0)とし,QAC=θとするとき,cosθxyを用いて表せ.

(3)Pが円K上を動くときの点Qの軌跡の方程式を求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安24

ベクトル図形と方程式 内積の利用座標設定軌跡

方針

まず ABAC を成分で書き,内積を求める。円 K は,球面と,点 B を通り AC に垂直な平面 yz=1 の交わりである。(2)では AQ=(x,y,2)AC=(0,1,1) のなす角として cosθ を計算する。(3)では P が直線 AQ 上にあることから P=A+λ(QA) とおき,平面条件で λ を決め,球面条件に代入して Q の方程式を得る。

解答

(1) AB=BA=(0,1,2) であり,AC=CA=(0,1,1) である。したがってABAC=00+11+(2)(1)=3である。

(2) Q=(x,y,0) だから AQ=QA=(x,y,2) である。また AC=(0,1,1) である。よって AQAC=y+2 であり,AQ=x2+y2+4,AC=2である。したがって cosθ=y+22x2+y2+4 である。

(3)
K は,球 x2+(y1)2+(z1)2=1 と,点 B(0,1,0) を通り AC に垂直な平面との交わりである。AC の方向ベクトルは (0,1,1) なので,その平面は (0,1,1)(x,y1,z)=0 すなわち yz=1 である。

P は直線 AQ 上にあるから,ある実数 λ を用いて P=A+λ(QA) と書ける。A=(0,0,2)Q=(x,y,0) より P=(λx,λy,22λ) である。これが平面 yz=1 上にあるので λy(22λ)=1 であり,λ(y+2)=3 となる。よって λ=3y+2 である。

これを球面の方程式に代入する。すなわち(3xy+2)2+(3yy+21)2+(16y+2)2=1である。分母を払うと 9x2+4(y1)2+(y4)2=(y+2)2 となる。整理して 9x2+4y220y+16=0 を得る。平方完成すれば 9x2+4(y52)2=9 である。

この式を満たす点では 1y4 となるので y+2>0 であり,上の λ から逆に円 K 上の点 P が定まる。したがって求める軌跡は 9x2+4(y52)2=9 である。

別解

解法2

方針

K を頂点 A から見た円すいを考える。切断平面は軸 AC に垂直なので,APAC のなす角は P によらず一定である。円の中心と半径からその余弦を求め,(2)の式と等置して射影点 Q の軌跡を得る。

解答

(1) AB=(0,1,2),AC=(0,1,1)であるからABAC=1+2=3である。

(2) AQ=(x,y,2)なのでcosθ=AQACAQAC=y+22x2+y2+4.(3)
K の平面はyz=1である。球の中心 C からこの平面までの距離は 1/2 だから,円 K の半径は112=12.また,円の中心 D は直線 AC 上にあり,D=(0,32,12),AD=32.したがって直角三角形 ADP によりAP=92+12=5,cosPAC=ADAP=310.A,P,Q は一直線上にあるので,θ=QAC=PAC である。(2)と等置してy+22x2+y2+4=310.両辺は正であるから平方してよく,整理すると9x2+4y220y+16=0.平方完成して9x2+4(y52)2=9を得る。この楕円では 1y4 なので,平方前の符号条件も満たす。よってこれが求める軌跡である。

総評

空間内の円を平面条件と球面条件で表し,中心射影のように xy 平面へ落として軌跡を出す問題である。目安時間は24分。(1)(2)は内積の基本計算だが,(3)のために AC の方向を意識しておくとよい。(3)では円 K の平面が yz=1 であること,直線 AQ 上の点を A+λ(QA) と置くことが中心である。最後に得た楕円上の点から逆に P が作れることを確認すると,余計な点を含めていないことが分かる。

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出典: 九州大学 1993年度 前期 数学。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。