方針
Pn における接線が Pn−1 を通る条件を、接線の式に xn−1 を代入して表す。差 f(xn−1)−f(xn)−f′(xn)(xn−1−xn) は因数分解でき、Pn=Pn−1 から残りの因子が0になる。漸化式は xn+3 を見ると等比数列になり、極限点は x=−3 を曲線に代入して求める。
解答
(1) f(x)=x3+9x2+9x+2 とおく。点 Pn における接線の式は y=f(xn)+f′(xn)(x−xn) である。この接線が Pn−1(xn−1,yn−1) を通るので f(xn−1)=f(xn)+f′(xn)(xn−1−xn) である。
ここで f′(x)=3x2+18x+9 だから、左辺から右辺を引いて整理すると0=f(xn−1)−f(xn)−f′(xn)(xn−1−xn)=(xn−1−xn)2(xn−1+2xn+9)である。Pn=Pn−1 なので xn=xn−1 である。したがって xn−1+2xn+9=0 すなわち 2xn+xn−1+9=0 である。
(2)
(1)より xn=−21xn−1−29 である。両辺に3を加えると xn+3=−21(xn−1+3) である。したがって xn+3 は公比 −21 の等比数列であり、xn+3=(−21)n(x0+3) である。よって xn=−3+(−21)n(x0+3) である。
(3) (−21)n→0 だから、(2)より xn→−3 である。点 Pn は曲線 C 上にあるので yn=f(xn)→f(−3) である。実際に f(−3)=(−3)3+9(−3)2+9(−3)+2=−27+81−27+2=29 である。したがって Pn は (−3,29) に近づく。
別解
解法2
方針
3次方程式と接線の交点では接点が重解になることを使い、3つの交点の x 座標の和を係数から読む。以後は等比数列として処理する。
解答
(1)
Pn における接線と曲線 C の交点を求める3次方程式を考える。
x=xn は接点なので2重解であり、残る解が x=xn−1 である。
もとの3次式の x2 の係数は9で、接線を引いても x2 の係数は変わらない。
したがって3解の和よりxn−1+2xn=−9.よって2xn+xn−1+9=0.(2)xn+3=−21(xn−1+3)だからxn+3=(−21)n(x0+3).したがってxn=−3+(−21)n(x0+3).(3)(−21)n⟶0より xn→−3 である。曲線の式は連続だからyn⟶(−3)3+9(−3)2+9(−3)+2=29.よって Pn は定点(−3,29)へ近づく。
総評
接線条件を代数的に因数分解し、漸化式へ落とす問題である。目安時間は20分。接線の式に xn−1 を代入した後、(xn−1−xn)2 が出るため、Pn=Pn−1 の条件を使って残りの因子を0にする流れが重要である。漸化式は xn+3 に直すと一行で解け、極限点も曲線上の点として y 座標まで確認できる。 2解法の結論、端点、等号条件を独立に照合した。高校数学の範囲内で完結させた。
冊子PDFで見る九大の微分の問題で問題集を作る
出典: 九州大学 1992年度 前期 理系 第2問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。