方針
まず が で増加することを、差を取って確認する。次に を導入し、各項の分母を共通の に大きくして下から評価する。最後に三角不等式と単調性を組み合わせ、等号成立ではどの段階で等号が必要かを一つずつ戻って調べる。
解答
(1) より、分子は非負、分母は正である。したがって が成り立つ。
(2)
(2) (i) とおく。 であるからである。同様に 、 についてもが成り立つ。よってまた、三角不等式より (1)を と に適用すると 以上を合わせて、求める不等式が示された。
(2) (ii)
上の証明で等号が成り立つには、まずが同時に必要である。例えば1つ目の等号は または のときに限る。したがって、 のうち2つ以上が0でないと、少なくとも1つの項で等号にならない。
逆に、 のうち0でないものが高々1つであれば、左辺と右辺は同じ値になる。したがって等号成立条件は ことである。
別解
解法2
方針
の2変数に対する加法的不等式を直接計算し、それを2回適用する。最後に三角不等式と の単調性を使い、等号条件を積の消滅条件から読む。
解答
(1)
のときである。
(2)
(2) (i)
に対してが成り立つ。これをまず 、次に に適用すると三角不等式より であり、(1)を用いれば右辺は以上である。
(2) (ii)
2変数の式で等号となるのは のときである。2回の適用で同時に等号となるには、 のうち2つ以上が0でなければならない。この条件なら三角不等式でも等号になる。したがって等号成立条件はである。
総評
不等式そのものは短いが、等号成立条件まで正確に戻る必要があるため、想定時間は25分程度。左辺をいきなりまとめようとせず、 を置いて分母をそろえるのが中心発想である。等号条件では、三角不等式の等号だけを見ても不十分で、各項を に置き換えた段階の等号条件を確認することが重要である。