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九州大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 整数・数と式理系数学 第5問(c)

3桁の自然数N=100a+10b+cabcは,
1a90b90c9を満たす整数)を考える.

(1) 平方数かつ奇数であるNで,
2次関数y=ax2+bx+cのグラフがx軸と接するようなものをすべて求めよ.

(2) 命題「Nおよびaが平方数のとき2次関数y=ax2+bx+cのグラフはx軸と接する.」
は正しいか.
正しければそれを示し,正しくなければ反例をあげよ.

(3) あるNについて,2次関数y=ax2+bx+cのグラフは座標が整数である相異なる2点でx軸と交わり,
グラフとx軸とで囲まれる部分の面積が4となる.
このときのNを求めよ.

難易度7/ 10計算量7/ 10目安35

整数数と式積分 場合分け、判別式面積計算

方針

接する条件は判別式 b24ac=0 である。(1)では3桁の奇数平方数の末尾を 1,5,9 に分け、判別式0を満たす数字だけを拾う。(2)は反例で否定する。(3)では整数根を α<β とし、面積公式 a(βα)3/6 から根の差と係数 a を先に決め、数字条件で最後まで絞る。

解答

(1)

2次関数 y=ax2+bx+c のグラフが x 軸と接する条件は b24ac=0 である。また N は奇数の平方数なので、一の位 c1, 5, 9 のいずれかである。 c=1 のとき、判別式0は b2=4a である。したがって a は平方数で、候補は (a,b,c)=(1,2,1),(4,4,1),(9,6,1) である。対応する N121, 441, 961 で、いずれも奇数の平方数である。 c=5 のときは b2=20a であるが、0b91a9 を満たす平方数 b2 は得られない。 c=9 のときは b2=36a である。桁の条件から可能なのは (a,b,c)=(1,6,9) だけであり、N=169 は奇数の平方数である。

したがって求める数は 121, 169, 441, 961 である。

(2)

命題は正しくない。反例として N=196 を取る。このとき N=142、また百の位は a=1=12 であり、どちらも平方数である。しかし b24ac=92416=8124=570 であるから、y=x2+9x+6 のグラフは x 軸と接しない。よって命題は偽である。

(3)

2つの整数根を α<β とする。このとき y=a(xα)(xβ) と書ける。α<x<β では y0 だから、囲まれる部分の面積はαβa(xα)(xβ)dx=a6(βα)3である。これが4に等しいので a(βα)3=24 である。 a は1桁の正整数、βα は正整数である。(βα)3 が24を割る必要があるので βα=2,a=3 しかない。

根と係数の関係より α+β=b3,αβ=c3 である。β=α+2 とおくとb=3(2α+2)=6(α+1),c=3α(α+2)=3{(α+1)21}. 0b9 より、可能なのは α+1=0 または α+1=1 である。前者では c=3 となり不適。後者、すなわち α=2β=0 のとき b=6,c=0 となり条件を満たす。よって N=360 である。

2根の間で放物線と x 軸に囲まれる面積

別解

解法2

方針

(1) は判別式と平方数の末尾を独立に列挙する。(3)は2根の中点へ平行移動して面積を計算し、根の差と百の位を先に確定してから十・一の位を復元する。

解答

(1)

接する条件はb2=4ac.3桁の奇平方数を 112 から 312 まで調べ、同時に上式を満たすものを照合すると121,169,441,961を得る。実際、それぞれの (a,b,c)(1,2,1), (1,6,9), (4,4,1), (9,6,1)であり、すべて b2=4ac を満たす。

(2)

命題は偽である。例えばN=196=142,a=1だがb24ac=92416=570.(3)

整数根を α<β、差を d=βα とする。中点を原点へ移すと、根の間の放物線と x 軸の距離はa{(d2)2u2}.したがって面積はd/2d/2a{(d2)2u2}du=ad36.これが4なので ad3=24ad は正整数だからa=3,d=2.β=α+2 として根と係数の関係を使うとb=6(α+1),c=3α(α+2).桁条件 0b,c9 を満たすのは α=2,β=0 で、(a,b,c)=(3,6,0).よってN=360.

総評

数字の条件、判別式、放物線と面積を組み合わせた整数問題で、想定時間は35分程度。(1)では奇数平方数の一の位に 5 も一度は入れて、判別式条件で除外するのが丁寧である。(3)は候補を総当たりするより、面積公式から a=3、根の差2を先に決めると一気に絞れる。反例問題では、条件を満たしていることと結論が失敗していることの両方を数式で確認する必要がある。

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出典: 九州大学 1998年度 前期 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。