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九州大学 1998年度 前期日程 第2次学力試験 複素数平面・方程式・不等式理系数学 第5問(b)

kを実数とするとき,方程式x3(2k+1)x2+(4k2+2k)x4k2=0の解をz1z2z3とし,それらを複素数平面上の点と見なす.

(1) z1z2z3が一直線上にあるようなkの値を求めよ.

(2) z1z2z3が直角三角形をなすようなkの値を求めよ.

(3) 3点z1z2z3を原点のまわりに角θだけ回転してえられる3点を
w1w2w3とする.w1w2w3およびそれらと共役な点
w1w2w3とが原点中心の正六角形の頂点となるとき,
kおよびθ (0θπ)の値を求めよ.

難易度7/ 10計算量6/ 10目安35

複素数平面方程式・不等式 展開・因数分解、複素数の極形式、図形的解釈

方針

3次式を因数分解し、解を 1,k(1+3i),k(13i) として複素数平面上の座標で扱う。一直線条件は (1,0) が2つの共役点を結ぶ直線上に乗るかどうかで判断し、直角条件は対称な二等辺三角形の頂点での内積を0にする。正六角形条件ではまず絶対値をそろえ、k=1/2k=1/2 で偏角を分けて調べる。

解答

(1)

因数分解すると x3(2k+1)x2+(4k2+2k)x4k2=(x1)(x22kx+4k2) である。したがって解は z1=1,z2=k(1+3i),z3=k(13i) と表せる。

複素数平面上では、これらは (1,0),(k,3k),(k,3k) である。k0 のとき、後の2点は直線 x=k 上の異なる2点なので、3点が一直線上にあるには 1=k が必要である。また k=0 のときは z2=z3=0 となり、3点はいずれも実軸上にある。よって k=0, 1 である。

(2) k=0 では三角形にならないので除いて考える。3点は実軸に関して対称であり、z2z1=z3z1 である。したがって直角三角形になるなら、直角は z1 の位置にある。そこで z2z1=(k1)+3ki,z3z1=(k1)3ki に対応する2つのベクトルの内積を0にする。すなわち (k1)23k2=0 である。整理して 2k2+2k1=0 だから k=1±32 である。

(3)

正六角形の6頂点はすべて原点から同じ距離にある。したがって z1=z2=z3 が必要である。z1=1z2=z3=2k だから 2k=1 より k=12, 12 である。 k=1/2 のとき、回転前の偏角は 0,π3,π3 である。これを θ=π/2 だけ回転すると、偏角は π2,5π6,π6 となり、共役な点を合わせて正六角形の頂点になる。よって θ=π2 である。 k=1/2 のとき、回転前の偏角は 0,2π3,2π3 である。共役な点と合わせて60度間隔の6点にするには、これらを正六角形の交互の頂点の位置に置けばよい。0θπ で調べると θ=π6,π2,5π6 である。

したがって求める組は(k,θ)=(12,π2),(12,π6),(12,π2),(12,5π6)である。

実軸に関して対称な3根の配置

別解

解法2

方針

3根を実座標へ直し、三角形の符号付き面積と3辺の長さの2乗で(1)(2)を処理する。(3)は絶対値をそろえた後、偏角の集合が正六角形の6方向と一致する回転角を列挙する。

解答

3点はz1=(1,0),z2=(k,3k),z3=(k,3k)である。

(1)

三角形の符号付き面積の2倍は 23k(k1) である。したがって一直線条件はk=0, 1.(2)

k=0 は三角形を作らない。等しい2辺の長さの2乗をL2=(k1)2+3k2とすると、底辺の長さの2乗は 12k2 である。直角三角形条件は12k2=2L2であり、2k2+2k1=0.よってk=1±32.(3)

原点からの距離が等しい条件は 2k=1 なので k=±1/2

k=1/2 の偏角は 0,±π/3。共役を取った後に6方向を得る回転角はθ=π2.k=1/2 の偏角は 0,±2π/30θπ で正六角形の6方向になるのはθ=π6,π2,5π6.したがって求める組は(12,π2),(12,π6),(12,π2),(12,5π6).

総評

複素数平面の問題だが、実際には座標平面上の対称な3点として扱うと見通しがよい。想定時間は35分程度。(1)で k=0 を落とさないこと、(2)では三角形にならない k=0 を除くこと、(3)では k=±1/2 の偏角配置を別々に調べることが重要である。文系版と違って k が実数全体なので、負の k による3候補を残す必要がある。

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出典: 九州大学 1998年度 前期 理系 第5問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。