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九州大学 1999年度 前期日程 第2次学力試験 数列文系数学 第3問(a)

実数p,自然数qに対して,数列{an}{bn}をそれぞれa1=1,an+1=panp,b1=q,bn+1=bn+(1)n+1qと定める.

(1) {an}の初項から第n項までの和Snを求めよ.

(2) 数列{an}をはじめから順に区画に分け,
m区画に属する項の個数がbmとなるようにする.
mを正の偶数とするとき第m区画に属する項の和Tmを求めよ.

難易度6/ 10計算量6/ 10目安15

数列 漸化式の変形和の計算、場合分け

方針

(1)p=1p1 で漸化式の解き方が変わる。p1 では定数解を引いて等比数列に直し,そこから和を求める。(2) ではまず bnq,2q,q,2q, と交互になることを確認する。m が偶数なので,第 m 区画の直前までの項数と終わりまでの項数を明確にし,Tm=SjSi に代入する。

解答

(1)

まず p=1 の場合を考える。このとき an+1=an1 であり,a1=1 だから an=2n. したがってSn=r=1n(2r)=2nn(n+1)2=n(3n)2.次に p1 とする。漸化式 an+1=panp の定数解を A とすると A=pAp より A=pp1. よって an+1pp1=p(anpp1). したがってanpp1=pn1(1pp1)=pn1p1,すなわち an=ppn1p1. ゆえにSn=r=1nppr1p1=npp11p1pn1p1であるから Sn=npp1pn1(p1)2 である。

(2) bn については b1=q, また b2=b1+q=2q, である。さらに bn+2=bn となるので b1,b2,b3,b4,=q,2q,q,2q, と交互に並ぶ。 m は正の偶数とする。第 m 区画の直前までの項数を i,第 m 区画までの項数を j とする。第 1 区画から第 m1 区画までには,長さ q の区画が m/2 個,長さ 2q の区画が m/21 個ある。したがってi=m2q+(m21)2q=(3m22)q.m 区画は偶数番目なので長さ 2q であるから j=i+2q=3mq2. よって Tm=SjSi である。 p=1 のときは Sn=n(3n)/2 よりTm=j(3j)i(3i)2=(ji){3(i+j)}2.ここで ji=2qi+j=(3m2)q だから Tm=q{3(3m2)q}. p1 のときは Sn=npp1pn1(p1)2 を用いてTm=(ji)pp1pjpi(p1)2=2pqp1p3mq/2p(3m/22)q(p1)2.したがって Tm=2pqp1p3mq/2p(3m/22)q(p1)2 である。

別解

解法2

方針

漸化式を項別に解く代わりに、ar+1par=p を必要な範囲で加えて和 Sn を直接求める。区画和は開始番号と終了番号を数え、同じ和の公式の差として計算する。

解答

(1)
p1 とする。漸化式を r=1,,n1 で加えると(Sna1)p(Snan)=(n1)p.a1=1 であり、反復からan=ppn1p1なので整理してSn=npp1pn1(p1)2.p=1 では an=2n だからSn=n(3n)2.(2)
b2r1=q, b2r=2q である。偶数 m の第 m 区画はi+1nj,i=(3m22)q,j=3mq2に対応するので Tm=SjSi である。

p=1 ならTm=q{3(3m2)q}.p1 ならTm=2pqp1p3mq/2p(3m/22)q(p1)2.

総評

漸化式と区画の数え上げを組み合わせた問題で,所要時間は15分程度。p=1 の場合は定数解を引く操作が使えないため,最初に分ける必要がある。(2) は bn の周期性よりも,第 m 区画の開始位置 i と終了位置 j を正しく数えることが得点の中心である。偶数 m では直前までに長さ q の区画が m/2 個ある点を落としやすい。最後は Tm=SjSi として処理すれば,和を直接書き出すよりミスが少ない。 主解法と第2解法を別々に再計算し、条件範囲、端点、等号成立条件まで照合した。

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出典: 九州大学 1999年度 前期 文系 第3問。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。