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九州大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験 数列・整数文系数学 第3問(a)

数列{an}a1=2,an+1=an2an+1(n=1,2,3,)で与える.a1,,anの積をPnとおく.

(1)nについてan>0であることを示せ.

(2)nについてan+1=Pn+1であることを示せ.

(3) Sn=1a1++1anとおく.
S1S2S3S4を求めよ.

(4)nについてSnPnで表せ.

難易度5/ 10計算量4/ 10目安15

数列整数 数学的帰納法漸化式の変形和の計算

方針

漸化式を an+11=an(an1) と見ると、積 Pn との関係が出やすい。まず正値性を平方完成で示し、次に an+1=Pn+1 を帰納法で証明する。逆数和は ak1=Pk1 から 1/ak=1/Pk11/Pk と分解できるので、和が望遠鏡のように消える。

解答

(1) a1=2>0 である。また任意の実数 x について x2x+1=(x12)2+34>0 である。したがって an>0 なら an+1=an2an+1>0 である。数学的帰納法により、すべての n について an>0 である。

(2) Pn=a1a2an とする。まず a2=a12a1+1=42+1=3=P1+1 である。

ある nan=Pn1+1 が成り立つと仮定する。このとき an+1=an2an+1=an(an1)+1 であり、仮定より an1=Pn1 だから an+1=anPn1+1=Pn+1 である。よって数学的帰納法により、各 n について an+1=Pn+1 が成り立つ。

(3)

順に計算すると a1=2,a2=3,a3=7,a4=43 である。したがって S1=12 であり、S2=12+13=56 である。また S3=56+17=4142 であり、S4=4142+143=18051806 である。

(4)

便宜上 P0=1 とおく。(2)より k1 について ak=Pk1+1 であるから ak1=Pk1 である。すると1Pk11Pk=PkPk1Pk1Pk=Pk1(ak1)Pk1Pk=1akとなる。

よってSn=k=1n1ak=k=1n(1Pk11Pk)であり、途中の項が打ち消し合って Sn=11Pn である。

別解

解法2

方針

an+11=an(an1) を連鎖させる。
この式から積の公式を直接作り、逆数は
1/(ak1)1/(ak+11) に分解して望遠和にする。

解答

(1) an+1=(an12)2+34>0であるから、帰納法により全ての an は正である。

(2)
漸化式からan+11=an(an1)を得る。a11=1 なので、この関係を順次用いるとan+11=anan1a1=Pn.よって an+1=Pn+1 である。

(3) a1,a2,a3,a4=2,3,7,43 だからS1=12,S2=56,S3=4142,S4=18051806.(4)
上の差の関係から1ak11ak+11=akak(ak1)1ak(ak1)=1ak.したがってSn=1a111an+11=11Pn.

総評

漸化式、積、逆数和がきれいにつながる数列問題。難度は標準、計算量は少なめで、目安時間は15〜18分。an+1=an(an1)+1 と変形して、an1 が直前までの積 Pn1 になることを見抜けるかが中心である。(4)では P0=1 を導入すると 1/ak=1/Pk11/Pk が自然に書ける。分母が大きい計算に見えても、実際は望遠鏡型の和なので、構造を掴めば短く処理できる。

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出典: 九州大学 2001年度 前期 文系 第3問(大学公式の問題PDF)。問題文はHTML表示のために再入力・数式組版しています。